オシドリ,ユメ 2002年 栃木県 大町の鴛鴦塚の記載。昔阿蘇沼が大きかった頃、鴛鴦が住んでいた。菰に隠れ連れ添っているところを近くの猟師が見つけ、雄の首を射切った。雌は驚きその首を羽に挟んで去った。その夜、猟師は鴛鴦が来て鳴き責める夢を見て、苦痛を発し、吐血して死んだ。猟師の妻はそのため尼となり、弔いのため塔を建てた。それが今もあり、鴛鴦塚と称するという。
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オシドリ,ユメ 2002年 栃木県 相生町の東端に鴛鴦塚という石造の小祠がある。この辺一帯は阿曽沼であったが40年前に埋め立てた。嘉禄年中に太田二郎という狩人がいた。ある日鴛鴦の雄を取って帰ったが、その夜の夢に1人の女が枕辺に立って泣き、なぜ私の夫を殺したのかと恨みを述べて和歌を呼んで去ったという。翌朝見ると昨日の鴛の雄と嘴をあわせて死んでいる雌がいた。太田二郎は驚き、一念発心して仏門に入り弔ったのがこの塚の由緒という。
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オシドリ 2002年 栃木県 大町に六面に六地蔵を彫った五重の石塔があり、鴛鴦塚という。昔この辺りに猟師がいて、求食川上流の求食沼で、雄の鴛鴦を射止めて首を切り、体だけを持ち帰った。翌日同所で雌鳥を射止めると、その翼の下に雄鳥の首を抱いていた。之を見た猟師は発心し、本宮寺に入り、求食川の河畔に草堂を結び、鴛鴦夫婦の塚を設け、冥福を祈ったという。
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オシドリ 2002年 栃木県 鎌倉の頃深七という猟師が、鴛鴦を射て首を射切った。共にいた女の鴛鴦はその首をくわえて水底深く潜った。その夜深七は酔い伏していると、鴛鴦が枕辺に来て何かを言い、泣いたので目がさめた。そのようなことが幾夜も続き、最後に「安蘇沼で菰に隠れて独り寝するのはつらい」という意の歌を詠んだ。深七は安蘇沼に行き、さまよっている鴛鴦を射ると夜毎に来る鴛鴦だった。その鴛鴦は前に射切った鴛鴦の首を抱いていた。深七は発心して沼の辺りに庵を結び、懇ろに弔い、塚を営んだ
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オシドリ 2002年 異国にも同様の話がある。故国の傍に住んでいた猟師が、鴛を射て獲った。その鴛の雌は深く悲しんで、日暮れ独りで3年の間泣いていた。それを射落としてみると、射獲られた雄の足を羽蓋の下に抱いていた。猟師はこれを哀れんで貴い人を頼んで鴛を弔う方法を授てくれと言うと、法花の要文を唱えよとのことだった。朝暮怠らず読踊すると、その鴛が天人に生まれ変わるのを夢に見た。
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オシドリ,ユメ 2002年 栃木県 下野の国の阿曽沼に鷹を使う者がいた。ある時鷹狩りをして、鴛の雄を取って帰った。その夜の夢に品の良い女が現れて、怨み深い様子で泣いて、「なぜ私の夫を殺したのか」という。「そんなことはしていない」というと、「確かに今日召し取った」といい、歌を詠じて飛び立つのを見ると鴛の雌であった。驚いて朝見れば、昨日の雄と嘴をあわせて雌が死んでいた。男はそれを見て発心して出家した。
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オシドリ,ユメマクラ 1967年 福島県 ある猟師が、会沼でつがいのおしどりの雄の首を弓で射った。その夜、夢枕におしどりを射った沼が現れ、女の声がどこからとも無く聞こえてきた。それから毎晩会沼に悲しい歌声が聞こえ、怪しい炎が燃え上がった。猟師がその炎を弓で射ったところ、声も炎も消え、おしどりの雌が死んでいた。取り上げてみると翼の下に雄の首を抱えていた。
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オシドリ,ユメ 2002年 栃木県 下野の国、安蘇沼に殺生を好み、鷹を使う者がいた。ある時鴛の雄を取って帰った。その日の夢に品の良い女があらわれて、怨み深い様子で泣いて、「なぜ私の夫を殺したのか」と言う。「覚えがない」と答えると、「確かに今日、召し取った」と頑固に主張し、歌を詠んで飛んで帰るを見ると、鴛の雌であった。男は発心して仏道に入ったという。
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オシドリ,ユメマクラ 1967年 福島県 ある猟師が、赤池でつがいのおしどりの雄の首を弓で射った。その夜、夢枕で幼女が現れ悲しい歌を歌った。それから毎晩池に悲しい歌声が聞こえ、怪しい炎が燃え上がった。猟師がその炎を弓で射ったところ、声も炎も消え、おしどりの雌が死んでいた。取り上げてみると翼の下に雄の首を抱えていた。
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キツネ 1988年 奈良県 惣五郎と言う人が三反御作(3反歩ある大きな田)を植えた帰り、溺死した子狐を見つけ葬った。その夜戸を叩く者がおり、「お田引いた惣五郎さん、三反御作みな引いた」と5,6人の声がした。翌朝見ると植えた苗はみな引き抜かれ、狐の屍骸が掘り起されていた。親狐が思い違いをしていると思い、狐のいそうなところを釈明して歩いたら、その夜に伊勢音頭の音がして「お田引いてすまなんだ、三反御作また植えた」と声がした。翌朝、家の前には大きな鏡餅が置いてあり、田はもとどおり植えてあった。
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(フシギナオト) 1988年 奈良県 猟の好きな藤助という男が猟犬と、鳥屋の中で獲物を待っていると、ドーンという不思議な音がした。飛び出してみたが何も見えず、藤助は鉄砲を撃ち尽くして息絶えてしまった。猟犬が藤助を鳥屋の中に運んだが、火縄銃の火が燃え移って黒焦げになってしまった。村人は非業の死を哀れみ、藤助地蔵を作って祀った。
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オシドリ 1976年 栃木県 殺生を好んで鷹を使うものがいた。ある時鷹狩りの帰りに鴛の雄を捕まえ餌袋に入れて帰った。その夜、夢にうつくしい女房が現れ、夫を殺したと嘆いた。そのようなことはしていないと否定したが、女房は和歌を詠んでふっと立ち上がった。それを見ると鴛の雌であった。驚いて哀れに思っていると朝になり、昨日の雄と嘴を食い合って死んでいる雌がいた。これを見て発心し出家した。
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ヤマノジサン 1986年 愛媛県 夜専門の猟師が火にあたっていると猟犬が身体を水にぬらして何度も薪を消してしまう。猟師は怒って犬を殺す。すると突然髭をボウボウに生やしたおじいさんがあらわれて、火にあたり出した。猟師はお爺さんが怖くてたまらずにいたが、じいさんが眠り始めたので一生のうちに1、2度しか使えない八幡大菩薩に関係のある玉で鉄砲を打った。じいさんは谷底へころげ落ち、誰かがすがりついて泣いているのがわかった。猟師は逃げ出し、1年ほど経った後その場所へ行ってみると白骨になっていた。これが山のじいさんではないかという。
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オシドリ,オンナ 2002年 栃木県 昨日この池で鷹に鴛を獲らせた。そのまま雨のためにここに一泊すると、夢の中に女が出てきて、白い芦の葉を渡された。見ると虫食いの歌があり、あそ沼で菰に隠れて独り寝するのはつらいとあった。そこで夢が覚め、鴛の女鳥と確信した。不憫に重い、その跡で弔いをした。
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カモイシ 1967年 福島県 昔、ある武士が伊佐沼のあたりを通ると雄鴨がいたので弓で首を射った。そしてまた下りのときに今度は雌鴨を射った。ところがその羽の下に雄鴨の首を抱えていたので、武士は驚き哀れに思い塚を築き卒塔婆を立て供養した。いま、貴船神社の入り口の道路のところに碑があり、これを鴨石といっている。
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ダコツ 1973年 新潟県 越後の国頸城郡小丸山の辺にある柳が池に、本妻が供に命じて妾を沈めさせ殺した。その夜本妻とその時の伴の者が熱を出し、家の中を走り回った。加持祈祷をしたが、やがて取り殺された。その後も種々怪異の事があり家が絶えた。池でも夜、女の泣き声等があり、後に蛇身になった。数年後聖の教化で怪異は止み、後に池は荒れはてて、池の水も乾いて毒蛇の骨が出てきた。今は勝楽寺の宝物になっている。
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オシドリ 1976年 昔、猟師が弓で鴛鴦を射ると、雄の首が切れてしまった。翌年またその水辺を通った時、雌の鴛鴦を射ると、翼の中に去年射った雄の首を抱いていたという。
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(ツバサノモジ) 1977年 ある時近辺の池に鴛鴦が雌雄で遊んでいたが、一羽の鴛だけが池辺に残って去らなかった。それを安芸国中村城主である阿曾沼中務太輔が撃って、その翼を見てみると、左羽に漢詩の一部、右羽に和歌が現れていた。
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オシノメドリ 1965年 栃木県 つがいの鴛鴦(おしどり)の雄を射殺した男の夢に、なまめかしい女が現れ、夫を殺された悲しみの歌を詠じる。後日雌の鴛鴦が自分の嘴で腹を貫いて死んでいるのを見つけた。男はその後出家した。
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オシノメドリ 1965年 福島県 つがいの鴛鴦(おしどり)の雄を射殺した男の夢に、なまめかしい女が現れ、夫を殺された悲しみの歌を詠じる。後日雌の鴛鴦が自分の嘴で腹を貫いて死んでいるのを見つけた。男はその後出家した。
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