ゴンゴロウビ 1921年 新潟県 五十野の権五郎という人は博徒に勝ち続けた結果、その博徒に殺された。権五郎の遺念が燃えるという。今でも燃えることがあって、それは雨が来る予兆とされている。
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カマクラゴンゴロウノオンネン 1985年 茨城県 奥州征伐に向かった鎌倉権五郎が、非業の最期を遂げた場所だとされている。この地に果てた権五郎の怨念で、附近の土地を作ると目患をする。病人が出ると言って恐れられていた。
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テントバナ 1984年 福井県 卯月八日にさおの先に花を束ねてつけて立てるテントバナ残しておいて、牛馬が逃げたり、漁村の人が海難にあって行方不明になったときなど、枯れたテントバナをかまどで燃やして流れた煙の方角を探せば見つかるともいわれている。
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ニコンボウノヒ 1933年 大阪府 二階堂村では3月頃から6,7月頃に小雨の夜に遠くに火が見えるという。これを近くで見ると、目耳鼻口の形があってさながら人の顔のようだが、害をなすこともないから人々はさして恐れなかったという。これは昔、日光坊という山伏が村長の妻の病気を加持によって平癒したが、後に妻と密通したとされて殺されたため、平癒の恩も知らず、その上殺害するという2つの恨みが妄執となってその村長を殺したことから二恨坊の火というのだという。
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ウンメ 1929年 長崎県 うんめ、うぅめ、うんめんといい、難産で死んだ者がなるという怪しい火で、本土古来の姑獲鳥である。宙をぶらぶらしたり、ぼとぼと消えたり、又は動き方が波形になり、鳥と考えた痕跡である。青色の光で気味悪く、狸がさざえの殻に火を灯しているのがそのように見えている。
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イニンビー 1975年 沖縄県 東江のイニンビー(遺念火)は夜にいくつかの町を往来する。昔、東江に住む仲のよい夫婦の妻がふとした誤解から夫をかんざしで刺し殺してしまい、そのことを後悔して自殺した話が由来になっている。
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テンビ,カミナリ,(ゾクシン) 1932年 大阪府 大阪府三島郡豊川村では、生き物の命を取ることが家業の家には、天日や雷が落ちて火事になるという。
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ホイホイヒ 1998年 奈良県 松永弾正に攻め殺された十市遠忠の怨恨が残ってホイホイ火になった。城に向かってホイホイと叫ぶと、ジャンジャンとうなりをたてて飛んでくるという。これを見たものは二・三日熱を出すという。
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ヨウビ,イニンビー 1997年 沖縄県 夏の夜の浜辺や小高い丘でイニンビー(遺念火)が見られる。テーマンチヂという所に誤解から夫を殺してしまった女がいて、そのことに気付いた女は夫のあとを追って自殺した。その後、2人の遺念火が現れるようになったという。
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キツネ,ヒ 1988年 奈良県 古市の田の中に狐塚がある。ある人がそこを開墾しかけたところ、夜に不審な火が見えると言って出かけ、そのまま戻らなかった。それからはもう恐れて誰も手をつけなくなった。
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ケチビ 1925年 高知県 法華経堂の辺りには、ケチビがよく出るという。ケチビとはケチビは、だいたい人の怨霊が変化したものだと思われているという。昔、藩主から託された手紙を持った飛脚が殺され、その亡霊が火玉になったと言われる。ある日、若者がいくつかの松明をもって怪火を挑発しようとしたら、数千百個の遊火が出て、松明を集めたり、離れたりすると、その動作を真似たという。ケチビは草履の裏に唾を吐いて招くと、来るといわれている。
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ヒノタマ 1999年 宮崎県 1918年の夏のこと。大変な旱魃でみな困っていた。ある晩9時くらいのこと。山がパーッと明るくなったと思うと、お盆程度の大きさのオレンジ色の火の玉が現れ、真っ赤な火の粉を撒き散らしながら西へと飛んでいった。この火の玉は自分の田に水盗みをしていた男を脅かし、雲雀山地区を一周して熊野神社のごまさんの森に消えた。集落中の人がこの火の玉を目撃し、大評判になった。それから数日後、恵みの雨が降り、田植えも無事行われた。
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キツネビ 1983年 東京都 おふくろさんが炭を背負って人家の方を見ると火が燃えていた。当たらせてもらおうと行ってみると、火が見えない。マガメに行ってよく見ようと思ったとき、狐が消えたということである。これも狐火である。
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ヒノタマ,ジャンジャンビ 1935年 奈良県 大安寺のジャンジャン火は仇討ち伝説とも結びついている。田植えをしていた兄が、投げ上げた苗が当たったといって、生田伝八郎に殺された。仇を弟がとった。兄弟の魂が火の玉になったといわれている。
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ホイホイビ 1988年 奈良県 天正年間に滅ぼされた十市遠忠の怨念が城に残り、雨の降りそうな夏の夜に城跡に向って「ホイホイ」と2,3度叫ぶと、火の玉が飛んできて、ジャンジャンと唸りを上げて消える。これを見たものは2,3日熱に浮かされると言って、恐れられている。
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アクロジンノヒ 1975年 三重県 伊勢国間弓村の猪草が淵で雨夜によく出る。桃灯のように行ったり来たりする。この火に会った人はその場に伏せて火が通過するのを待って逃げなければならない。そうしなければ病気になる。
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ヘビ,タタリ 1959年 鹿児島県 大正年間のこと、この部落に住んでいる者が1匹のガラガラ蛇を殺した。珍しいものだったので、小学校に寄付し標本とされた。それから間もなくして、小学校で原因不明の火災があった。数日後、ヘビを殺した者の家もまた火事になった。佐太婆さんと呼ばれる物知りによると、これは殺した蛇の祟りであり、蛇は小学校の敷地にあった寺の住職の亡霊だという。そのため蛇を綺麗に洗い埋葬した。しかし、それからしばらく部落では子供の数が増えなかった。
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キツネ 1980年 岐阜県 田植えの後、夕飯の後に夕涼みをしていると、橋の向こうを提灯を点したものが飛んでいった。中の1人がのぞくと、畔豆を狐が食べていた。狐の尻尾が火に見えたのだという。
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ケチビ 1942年 高知県 橋上村野地である老人から聞いた話では、ケチビが田園いっぱいにちらちらと動いて燃えるように見え、一つになったりした。本人は狸の火であると思っていた。
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オスギオタマノヒ 1957年 長野県 遊芸人のお杉お玉が妻にするとだまされて連れて来られた。その男には妻子がいたので、2人は殺されてしまい、怨霊となってお杉お玉の火となっている。2つ一緒に、夏の宵のうちに見られる。狐火も見られる。
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