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検索対象事例

トウビョウ
1922年
貧乏だった家に急に財産ができるとその家はトウビョウを飼っていると言われる。トウビョウは夜出て他の家に行き、何でも口にくわえて帰ったので財産家になるという。世間の人は大変嫌っている。トウビョウを捨てるには、お金をどのくらいか紙に包んで道の四辻においておくと他の人が拾っていき、トウビョウは拾った人の家に行く。

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トウビョウ
1922年 鳥取県
東伯耆地方にはトウビョウという狐がいる。貧しかった家が急に裕福になると、あそこにはトウビョウがいるのではないかと世間から疑惑の目を向けられていた。トウビョウは夜よその家に行き、お金でも卵でも、何でも主人の欲しいと思うものをくわえて帰るので、トウビョウ持の家では財産が増えるという。トウビョウは鼬に似たもので、75匹が一群団ということである。この家と縁組した家にはその一群が嫁婿に伴って行くと言われ、その家も狐持ち(トウビョウ持)になる。
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キツネモチ
1922年 島根県
自分の村では狐持は昔は貧乏であったが、急に財産家になった者ばかりという。狐持ちが狐を捨てようと思えば、全財産を売ってお金に替え、そのままそっくり人の良く通る往来に捨てておくという。そうするとその家の狐はお金について逃げてしまう。その代わりそのお金を拾ったものが、狐持ちになり、財産家となる。
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トウビョウ
1960年 岡山県
トウビョウの住む家を訴えたある家の家人が、背中がかゆ憂くてむずむずするため祈祷師におがんでもらうと、トウビョウの住む家の恨みを買ったためにトウビョウがやってきて体に乗り移っているということであった。トウビョウは金をくわえてくるともいう。一般にトウビョウがいるといわれる家は嫌われる。
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トウビョウ
1913年
トウビョウは白い首輪をつけており、トウビョウを養う家の者が自らトウビョウを虐待すれば祟られるが、他家の者が虐待する分には問題ない。トウビョウがいるという噂のある金持ちの家に、旅の商人が来た。小甕があったので蓋を取ってみると、中で何かが蠢いていた。気味が悪かったので、鉄瓶の熱湯をかけて立ち去った。その後、その家では、このためトウビョウが死んだのを喜んだという。
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トウビョウギツネ
1970年 鳥取県
トウビョウギツネを飼っている家は、他の家からトウビョウギツネが稲を持って来るので、金持ちになる。トウビョウギツネがいなくなってしまうと、その家は貧乏になる。
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ヘビモチ,ハクジャ,トウビョウ
1954年 岡山県
白蛇は家を富ますと言われ、富豪の妹尾家では毎年、蛇の食用として米1俵を倉に撒いたという。一方トウビョウは同じ蛇でも、これに触れると祟りがあるとして畏れられ、トウビョウ屋敷と呼ばれる屋敷に居住することも忌み嫌われる。
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キツネモチ,キツネノタマ
1922年 岡山県
狐持になるには路で狐の玉を拾う。それはまん丸の白い毛の玉という。それを拾うと何時来るとはなく狐が集まってくる。その大きさは鼬かそれより少し小さいという。その狐は玉を拾った人だけに見える。その狐を飼っていると貨幣などを集めてきてだんだん富み栄える。拾った玉を捨てれば狐も共に去るが、富も投げ出さねばならず、以前にまして貧乏になる。
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トウビョウ
1922年 島根県
とうびょうは土瓶の字音で、いつも土瓶の中に沢山の蛇を飼っており、それを使って様々な災厄を与える術を持っているという。蛇持ちともいう。非常に大きな蛇が蔵におさまっているという。蛇を持っている家は富豪になれ、「あそこの家はとうびょう持だから身上がいいのだ」などという。村人はとうびょう持ちとは交際しない。
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トウビョウ
1922年 山口県
トウビョウは百匹いる。士族の家にもある。トウビョウは人に憑く。一人がトウビョウ持でも他の家族がそうとは限らない。トウビョウ持であることは本人しか知らない。百匹の蛇のうち一匹でも傷つけるとその人はトウビョウ持になる。萩の松下村の、ある家の妻がトウビョウ持だった。その家の下男が押入れで瓶を見つけたが、その中に蛇がうようよしていたので煮湯を持ってきて注いだ。便所にいた妻は叫び声を上げて気絶していた。手当をすると妻は治ったが、もうトウビョウ持ではなかった。
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トウビョウギツネ
1973年 鳥取県
病気になったときはトウビョウギツネが憑いたという。ある家筋がキツネ持ちだといわれ、婚姻で差別される。キツネを離すには病人を煙でいぶしたり、お大師講の数珠を振ったり、藁苞に小豆飯と油揚げを入れたものを病人に持たせて「家に帰れ」と突き出したりする。トウビョウギツネを飼うと金が溜まるといい、岡山の最上稲荷から借りてくる人もいたが、トウビョウギツネはすぐに増えて、増えすぎると逆に家から金を持ち出す、食い扶持が足りなくなると人に憑いて病気にさせる、という。
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トウビョウモチ,キツネモチ
1922年 岡山県
美作地方ではトウビョウ(狐)持の家は、小豆飯の類を大きな飯櫃に入れて土蔵や庭の奥など人目に触れない所に持っていき、杓子でその縁をコンコンと叩けば、狐の群れが集まってきて貪り食うといい、そのためお櫃の縁を叩くものでないという。
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タヌキモチ,トマッコダヌキ,マメダヌキ
1954年 岡山県
ある富豪は、先代が四国に渡ってきてからたちまちに富み、その際狸を連れてきたという噂がある。この狸は握り拳大で、雑多な毛色をして群生し、家が富めば喜び、貧しければ怒ると言われる。狸の飼養は主婦の職務で、夜半に桶に粥を満たして杓子でその端を叩くと、どこからともなく無数の狸群が現れて食事をする。
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ツキモノ
1963年 岡山県
とうびょうは小蛇である。狐や犬や猫も憑く。狐と言っても普通の狐ではなく、ねずみ位の大きさである。つきものが家に来ると、金や肥料、稲、醤油などを隣近所から取ってくるので急に金持ちになることがある。人が気がふれた状態になり、法印様に拝んでもらうと、狐がついているという。
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トウビョウ,トンベガミ
1949年 徳島県
トウビョウをトンベガミともいう。小さな蛇の姿で、トンガミ持の家の壺や徳利で飼われる。その家の主人を喧嘩したり、野山に出てきたトンベガミをいじめると、憑かれる。症状はひどくない。憑かれたら、持ち家にこっそり肥をまく。トンベガミを不遜に扱ってはいけない。
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キツネ
1975年 愛知県
狐を飼っていると噂の家があり、よその人には見えないが囲炉裏端に狐がいるという。寄れ寄れといって囲炉裏端を撫でる。家の財産は狐が儲けたものなので、売買の時はついていく。よその家の病弱な者に狐が取り憑いてしゃべらせたりする。嫁にもらうと、狐が憑いてくるという。
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ジンコ,トウビョウ
1937年 鳥取県
人狐といって、家に狐を持ち込むなど、忌み嫌う例が少なくない。トウビョウ(蛇の一種)持等婚礼の妨げとなることがある。
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ツキモノ,トウビョーモチ
1954年 岡山県
あるトウビョー持の家には肺病患者がいて、昔は部落との交際もほとんどなかったという。また、カイコ狐という狐を飼っている家の場合、狐の怒りを買うと狐は仕事をやめて食いつぶし、たちまちにその家は没落し、食物がなくなると人体までも食い荒らすといって恐れられる。
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トウビョウ
1969年 岡山県
トウビョウという小蛇はひどくたたるといって恐れられる。頸部に淡黄の輪形のある小蛇である。指を指しても指が腐ると言う。山本依治という人は隣村から移住してきたのであるが、妻に死なれるなど不幸が続いた。村の人はその屋敷がトウビョウ屋敷であるからだといった。
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クダショウ
1934年 静岡県
谷の沢にいるクダショウという鼬ほどの獣を捕らえてきて、自宅に祀ると金持ちになるといって、実行している家もあるそうである。
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ゲドウ
1922年 島根県
ゲドウというものを大変に嫌っている。ゲドウは御馳走が欲しくてよその家に行って憑く。ゲドウに憑かれた人は気狂のようになる。そうなると祈祷をしてもらう。ゲドウの憑いている人は四足で歩いたり、暴れたりする。そして自分の好きなものをくれると帰るという。また大病になってうわ言などを言うと、外道でも来たのではないかといって祈祷をしてもらう。ゲドウ持ちの家は多くは金持ちという。またゲドウは75匹いるという。御櫃の縁をしゃもじで叩くとその音を聞いてゲドウが来るという。
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