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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

ヒカリモノ
1974年 神奈川県
武州稲毛に傘はり長者の屋敷跡がある。この屋敷の先祖は傘を張って生計を立てていたが、ある夏の夜、庭に出て涼んでいると、西から大きな音を出して飛んでくる光りものがあった。この者が竹で払うと、棹の先に少し当たったら、光がちり落ちて、光物はそのまま飛び去ったという。さて翌朝庭を見ると、そこに銭八文落ちていた。そこから思いもよらない幸運に恵まれて、家は栄えて子孫は繁栄したという。しかしその銭を失くすとそれから不幸が重なった。

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ヒカリモノ,カネ
1981年 茨城県
屋根の上を光りものが音を立てて飛ぶことを、金が飛ぶと言う。これが落ちた家は金持ちになるということを聞いた。
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ダンブリチョウジャ
2005年 秋田県
昔々,奥州のまた奥の郡にだんぶり長者という大金持ちがいた。だんぶりとは奥州の言葉で蜻蛉のことである。若い頃は正直でよく働く只の百姓だったが,ある日昼寝をしていると山の下から蜻蛉が一匹,何度も飛んできては男の周りを飛び回った。女房が不思議に思っていると男が目を覚まし,今うまい酒を飲んだという。二人で山に行ってみると酒の泉があり,山からは黄金が出てきた。そのため忽ち大金持ちになった。
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ユウレイヤシキ,キンノイシ
1941年 愛媛県
凧屋の八兵衛という人は、嫁を迎えた時に、無人家の幽霊屋敷で祝言を上げたが、夜中庭に火が見える。あやかしだといって屋敷を出ようと思っていた八兵衛に娘はそれが金の石だと教えた。掘ってみたら金の杯が出てきて、八兵衛は長者になったという。
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カミサマノオフダ
1966年 愛知県
慶応3年秋、大井の里にてある家の屋根辺りに黒雲が降りてきた。雲が去ったあと屋根を調べてみると大峯のお札と金の御幣があった。
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アサヒチョウジャ
1956年 宮城県
浅田某が他所から来て長者となり、家を建てるとき土中から唐戸が出た。夜、手伝い人を全て帰して夫婦だけで蓋を開けようとするが、雷のためやめる。翌日唐戸がなくなっていた。しかし村人の中に黄金花を見たものがあり、長者が隠したと噂され、「朝日さし夕日輝くその下に、漆万杯、黄金億々」と言われた。長者が没落するとき、1人の女中が庭の小池の小魚をとって食べたところ、何年たっても老いず、上方の実家に帰って長寿したという。
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ザシキワラシ,ヒカリモノ
1974年 岩手県
大変な長者の家のザシキワラシはおかっぱのざんぐり髪で、1人でも足音は2人にも3人にも聞こえた。家が落ち目になると、かまざるのような大きな光り物が中空を飛んだ。光の入った先の家は長者となって栄えた。
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フルヤシキノウナリゴエ
1956年 宮城県
この地方に今でも古屋敷と呼んでいる屋敷跡がある。昔ここに住んでいた長者が沢山の宝物を地中に埋めたということで,その後夜になると地中から「ああ,重い重い」と言う呻り声が聞こえたと言う。
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ヘビ,ムカデ
1941年 愛媛県
ある爺が隣の爺の話を盗み聞きし、近くに金箱があると知り、それを掘り出しに行った。開けてみたら蛇や百足でいっぱいだったので、その爺が怒り出し、隣りの爺の家の屋根上から箱の中身を降り出したが、蛇や百足が金になった。
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オウゴンノニワトリ
1938年 京都府
昔、長者が住んでいたといわれる屋敷跡には黄金の鶏がいて、節分の晩に鳴くと伝えられている。
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(ユメノオツゲ)
1939年 岐阜県
高山市在住のとある家の祖先の伝説に以下のようなものがある。自分の耳から蜂が出て、杉の下に行って止まった。そのため、その場所が変だと思い、掘ってみると沢山の宝物が出てきて大金持ちになったという。
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コエ
1974年 新潟県
貧しい爺と婆が火を炉端で火にあたっていると、危ない、危ないという声が聞こえる。大晦日に二年木を焚いてあたっていると、いつもの声がいっそう大きく聞こえてくる。爺がその声のするほうへいくと川端で金甕が水に落ちそうになっているのをみつけ、持ち帰ると大金持ちになった。
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コエ,ジイ
1953年 大分県
良い爺が山に行くと「取付こうか引っつこうか」という声がするので、「とっつかばとっつけ、引っつかば引っつけ」と返事をすると、金がとんできて体中について長者になった。隣の爺が真似して松脂がつき、婆がかざした手燭の火が燃え移って大火傷をしたという話も多く、良い爺には饅頭・羊羹・大判小判がつき、悪い爺には蛇・蛭・蜂・むかでなどがついて食い殺してしまったという話もある。
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ハチ
1931年 山梨県
茂衛門と八右衛門という二人の百姓が六部になって旅をしていた。茂衛門が昼寝をしていると、鼻から蜂が出てきた。そのとき、茂衛門は金を掘り当てる夢を見ており、気になった八右衛門が蜂の見ていたあたりを掘ると金の入った壺が2つ出てきた。その後、茂衛門は5つの壺を掘り当て、共に大金持ちになったという。
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ムゲンノカネ,ヒル
1935年 新潟県
慶長の頃に但馬生まれの某人が、佐渡の相川に来て金鉱を発見し裕福になったが、すぐに逼迫して大晦日には家に居られず、山に入って鉱穴に寝ていた。一方家では妻が牡丹餅を作ろうとして餅米を搗いている内に、ふと無間の鐘の事を思い出し、すり鉢を鐘に見立てて擂り粉木で撞いたところ、その家運も立ち直り、昼夜に千貫ずつ金塊を掘り出して長者になったという。但し一代限りだったという。無間の鐘を撞いた者の墓には7代の間蛭がいるといい、この男の墓にもいたという。
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リュウグウ,ハギワラ
1936年 長崎県
いつのころか、長者原に夫婦がいて、長い間龍宮を信仰していた。あるとき龍宮に招かれ、龍王からはぎわらをもらった。そのはぎわらを先達にすると海が割れ、即座に家に帰り着いた。家に着き、はぎわらの天窓をなでて居宅と四方四万の蔵がほしいというとそのとおりになった。また、夫婦ともに28歳になりたいという願いも叶った。しかし、はぎわらを龍宮に返すと全てを失ってしまったという。
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イントク
1980年 岡山県
備中国倉敷あたりに住む老農夫が、ある日投身自殺を図った女を助けた。そして雷雨が激しかった或る夜、彼は仏壇の前で念仏していると、しきりに門の戸を叩く音が聞こえてくる。よく聞くと先の女の声がする。何事かと思い、急いで門の戸に向かった時に仏壇に落雷した。これは女を助けた陰徳のお蔭だという。
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アネサマ,ヒョウタン,キン
1953年
ある爺が鹿小屋を作ってシシボイをした。ある夜、ひどく騒ぐ音がする。爺が合いをとると、返事をする。さらに一層騒ぐので見ると向かいの山の峰に美しい姉様が立って、両脇に美しい瓢箪を抱いていた。姉様は向こうから「おひょうらんこ…」というので、爺が早く来ておぶされというと、姉様と瓢箪が背中におぶさったと思うとすぐ消えて、背に金の塊がのっていた。爺は長者になった。
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ナッチャミヤシキ
1956年 宮城県
昔,下郡の長健寺にあった樅の木の上に怪物が棲み,夜毎に「おんぶしたい」とうなった。そこである男がその怪物に向かっておんぶしてやるから降りてこいと言うと,背中に重いものがしがみついてきた。背負って家に帰り,おろしてみるとそれは大きな袋で中には金がぎっしり詰まっており,男は大金持ちになった。それから部落の人々は「なっちゃ(泣きやみ)み屋敷」と呼んでいる。
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ジゾウサマ
1956年 宮城県
昔、仲の良い老夫婦がおり、毎朝必ず神仏を拝んでいた。大晦日に銭が300文ばかりしかなく、神様に上げるものさえ買えないくらいだが、爺は少しでも何か買おうと町へ出かけた。途中、道端の地蔵様が雪まみれになっていたので、爺は自分の笠を被せ、腰の手拭いをさいて笠が取れないようにしっかり結びつけ、そのまま町にいくのをやめて帰ってきた。婆もその話を聞いて喜んだ。家にある物で神仏にお供えして寝ていると、夜半過ぎに見知らぬ人がきて、薪を置いていった。神様が持ってきたかと、夫婦はその人が行った方向を拝んだ。次の朝、薪を焚こうとして木を切ると中から大判小判が出てきた。そういえばその人が被っていた笠と手拭いが爺のといっしょであり、さては昨日の地蔵様が、と2人は地蔵様の方をしばらく拝んでいた。
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ハクイノソウ
1954年 鹿児島県
ある女性が先手川で洗濯をしていると汚い白衣の僧が来て宿を尋ねた。本家の場所を詳しく教えてやったが、その僧は本家に泊まらず、その姿を見たものもいなかった。ところが、それから女性の家の天井から時々銭が落ちてくるようになった。
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