ゲンスケダイミョウジン,ゲンスケムジナ 1984年 新潟県 酒造業山本半右衛門家の屋敷貉源助大明神の話。ある日杜氏が酒倉に酒をとりに行ったところ、杜氏に憑き、四つん這いになって主人に話し、主人が怒ると源助貉は当家の守護を申し出た。
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ゲンスケダイミョウジン,ゲンスケムジナ 1984年 新潟県 酒造業山本半右衛門家の屋敷貉源助大明神の話。ある日杜氏が酒倉に酒をとりに行ったところ、ものに憑かれたように、今日相川の二つ岩団三郎のところから西三川の鵜懸の長老のところへ嫁入があり、昼食の最中に杜氏が入ってきたので憑いたと四つん這いになって主人に話した。主人が怒ると源助貉は当家の守護を申し出た。
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バケネコ 1956年 宮城県 明治初年頃,山地の部落の老マタギ源左衛門が翌日の猟の準備をしている時,トラ猫が炉辺でその様子を見ていた。翌日猟に出かけ,夜が迫ってきたので急ぎ足で下りてくると,見慣れない一軒家にたどり着いた。離れた所から窺っていると,老婆が恐ろしい顔でこちらを見た。化生の物と思って銃で撃つと,手応えがあったのに老婆は平気な様子であった。源左衛門が弾丸を全て撃ち込んでしまうと,老婆が「もう弾丸はあるまい」と言う。源爺は腹掛けに秘蔵していた命弾をそっと取り出し,今度は行燈目掛けて撃ち込んだ。すると悲鳴が上がって灯も小屋も一瞬に消えてしまった。源左衛門が翌朝未明に現場に行ってみると,骸は人間の老婆の姿をしている。しかし,やがて朝日と共に大猫が正体を現した。よく見ると我家の古猫らしい。果たしてトラ猫は昨夕から見えないということであった。
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(ホトケノカゴ) 2004年 盗賊が中将姫の庵を襲おうとしたが,仏が姫の周りを護っていたため果たせなかった。
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タヌキ,ムジナ 1933年 長野県 夜明け頃、家の中から赤子の声が聞こえてきた。けれども家の人は誰も知らないでいたという。狸か狢の仕業だという。
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バケモノ,フルダヌキ 1975年 東京都 兵法の達人が榎坂の借家に住んでいたが、夜になると何者かが現れた。寛永11年正月15日の夜寝床を調え隠れていると、両眼星のようなすさまじい形相のものが現れた。仕留めると古狸だった。その後、騒がしい市中に狸が住むのはおかしい、自作自演だろうと噂が立ち、その人は行方知らずになった。
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カワワロ 1980年 広島県 安芸の山県郡羽生村の庄屋である六右衛門の家に、森源左衛門という武士が来た。その者は生臭かった。曰く、近頃の洪水によって河に光物が流れ着いて、淵にとどまってしまったという。六右衛門は河童だろうと、その一族を捕まえて郷への害を取り除こうと怒った。しかし森源左衛門は人を害していないと言った。なので水練の者を生かせると犂の刃が石に挟まっており、それを取り除いた。
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ヤナリ,タタリ 1971年 長野県 旅人が強盗になったので、百姓が殺した。祟りのため眠れなかったので、霊を祀り朝晩拝んでいた。そのうちに屋鳴りがなくなった。これを経塚と呼ぶ。
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〔ハンテイシモヤシキノオンビョウ〕,ネコ,マクラガエシ 1956年 東京都 只野真葛女の祖父丈庵が獅山公隠居屋敷に勤めていた時の話。久しく人の住んでいなかった山を開いて邸宅を建てたためか,移り住んだ当座はどこからともなく拳大の石が長屋に投げ込まれることがあった。昼夜の別はなかったが,特に雨降りで暗い夜などに多かった。他に宿直の侍が枕がえしをされたり,灯火が突然消えたり,蚊帳の釣り手が一度に切れて落ちたりすることもあった。ある時,典医の丈庵が命ぜられて宿直をしていると堪らなく眠くなった。それでも何とか薄目で見ていると大きい猫か狸のような獣が現れ,途端に蚊帳の釣り手が一度に切れた。以後は何事もなかった。翌日は昼夜時々鉄砲を撃たせて威嚇したが,日中二度ほど大犬程で尻尾の太い赤毛のものが庭前の林の梢をとび渡った。鉄砲を浴びせたが,逃げ回って姿を消してしまった。その後このような怪事は減少したが,ある時御長屋門の下の辺に犬くらいの猫が眠っていたので,近侍の者が鉄砲で打ち殺した。この辺りは特に野良猫が多い所であった。
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ゴトバイン,シンレイ 1974年 大阪府 文禄の頃、石川五右衛門という盗賊が後鳥羽院の神霊を祀った水無瀬殿に押し入ろうとした際、後鳥羽院の神霊の所為だろうか、五右衛門の身体がたちまち縮み、中門から内に入る事ができなかったという。
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カイイヤシキ、オオニュウドウ、ヤシキカミ 1956年 宮城県 昔,新坂通台町五番丁南側東角の屋敷を拝領した侍が一人住まいをしていた。ある夜座敷に寝そべっていたところ庭先近くで呼ぶ声が聞こえる。障子の隙間から覗くと軒よりも高いような大入道が立っており,ここは昔から自分の屋敷だから早く立ち退けとわめく。主人が「ここは殿から拝領した我が屋敷じゃ。お前こそ立ち去れ。」と言い返すと,「ここはわしを粗末にしたので住み着いた者はいない。祭の日に神酒や供物をして厚く祀ってくれれば守護してやろう」といって消えてしまった。翌朝調べると屋敷の一隅に梅の老木があり,その下に小祠があった。それが前夜の大入道が屋敷神として棲んでいた祠だったのだろう。当時今泉孫八郎の屋敷であった。
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〔ジョウゲンチュウ〕,オキクムシ 1974年 滋賀県 近江国志賀郡別保の里に常元やしきと俗称される家があり、ここに居る者は必ず禍があるという。その故を尋ねると、蒲生家の侍だった南蛇井源太左衛門なる無頼が諸国で悪行を重ね、生まれ故郷の別保に帰って剃髪して常元と称した。慶長5年に以前の罪で捕縛された常元は、その家の柿の木に縛られて最後には斬られた、しかしその骸を木の根本に埋めたところ、数日後、顔や目口鼻がある人を縛っている姿に似た妖しい虫が、毎年多く墳上に現れて、蝶に化けて消えたという。人々はこれを常元虫といった。
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ジゾウ 1931年 大阪府 地蔵堂の陰に隠れていた盗賊が、通りかかった地蔵信仰者の首を一刀両断した。しかし、切れていたのは地蔵の首で、これを見た盗賊は心打たれて倒れ伏した。
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オオザル 1933年 広島県 ある武家の家に夜な夜な怪物が出るという噂が流れたが、主人は害がないならとほっておいた。ある武士が厠の窓から現われた手に掴まれたが、引き戻して頭を殴りつけた。正体を見ると、年老いた白毛の大猿であった。
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ムジナ 1933年 長野県 嘉平が山に行くと狢の巣を見つけたので、生松葉を集めて焚き燻して捕まえようとした。けれども、夕方までしても駄目だったので諦めて家に帰った。その晩、嘉平の家と間違えて隣の喜右衛門の家の戸を叩いたり引っかいたりして騒いだ。
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タヌキ 1978年 和歌山県 妻が声を掛けるようなので戸をあけるが誰もいない。次の晩も同様のことが起こる。山小屋の近くでガサガサと音がする。狸が化かしたのだろうとのことである。
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イッスンボウズ,タヌキ 1921年 徳島県 助任橋の三番目の擬宝珠を叩いて「今夜来い」と言うと必ず妖怪が来る。藩士の子守衛がその擬宝珠を叩いて帰った。すると守衛の上で多くの一寸坊主がおどりさわいだ。その後守衛は若死にし、弟の源内が相続したがその妻は順々に若死にした。助任橋の狸の祟りという。
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テングベエ,ダイコクテン,エビスサブロウ,ホテイ 2001年 京都府 そのころ盗人の大将に天狗兵衛という者あり、手下を引き連れ左近丞の家に押し寄せる。大黒天が天狗兵衛の頭を割ると、首は同へ収まってしまう。えびす三郎は釣竿を振って盗人の手下のきつね兵衛の鼻にかけ、生け捕りにする。布袋は座禅の最中で微動だにしない。かくて盗人は退散し、福の神たちは昼夜の酒宴を行い、管弦に興ずる。
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ガラッパ 1989年 鹿児島県 真夜中に庭の五右衛門風呂にガラッパが入っていた。人が大勢通るような音やピーという音が聞こえたという。ガラッパの入った後の風呂に入ると病気をしないという。
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バケモノヤシキ,アヤシキコトドモ 1974年 東京都 三年坂中程にあった屋敷は化け物屋敷であった。夜更けに仕事していると側にいた女の顔が伸び縮みしたり、恐ろしい顔になったり、座敷で火が燃えたり、病気で寝込んでいる女が掃除しているので寝込んでいる部屋に行くとやはり寝ていて、戻ってみると掃除していた女は消えていた。
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