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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

ホウジョウボウコン
1990年 長野県
北條亡魂とは、蛍くらいの真っ黒い虫のことである。舞うことはできないが、足が速い。上野原の桑畑に多く発生する。戦国時代、野々宮合戦で小笠原勢が武田勢に敗れ、北條集落に逃げ込んだがそこで全滅した。その亡霊が黒い虫となって桑の葉にとりつくのだという。

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イナムシ,ボウレイ
1923年 静岡県
元亀3年合戦に敗れた武田方の軍兵が、淵に身を投げて死んだ。翌年そのあたりが稲虫に襲われたが、亡魂の祟りであると噂された。
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ハナサキイシ,ヤマトタケルノミコト,アクゼイ,アクレイ
1935年 群馬県
日本武尊が奥上州にやって来たとき、山に悪勢という魔神が住み、朝廷に背き人民を困らせていたので成敗した。神通力で戦いながらも敗れた悪勢は、山に包囲されて焼け死んだ。その娘は清純な処女だったが、武尊の軍勢に阻まれ自殺した。彼女の従者は哭き死んで、その亡魂が石となり、花が咲いたという。それでこの石を花咲石といった。悪勢らの悪霊は祟りをなしたが、石神として祭ると止んだという。
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ウシオニ
1992年 山口県
牛鬼が美童に化け女と戯れていた所を待ち受けていた主が弓で射た。牛鬼は血を流して鬼が城山へ逃げて死んだ。今でもその墓から蝿に似た虫がだいぶ出てきて、人に取り付くという。
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〔ジョウゲンチュウ〕,オキクムシ
1974年 滋賀県
近江国志賀郡別保の里に常元やしきと俗称される家があり、ここに居る者は必ず禍があるという。その故を尋ねると、蒲生家の侍だった南蛇井源太左衛門なる無頼が諸国で悪行を重ね、生まれ故郷の別保に帰って剃髪して常元と称した。慶長5年に以前の罪で捕縛された常元は、その家の柿の木に縛られて最後には斬られた、しかしその骸を木の根本に埋めたところ、数日後、顔や目口鼻がある人を縛っている姿に似た妖しい虫が、毎年多く墳上に現れて、蝶に化けて消えたという。人々はこれを常元虫といった。
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テング
1967年 高知県
民部が敗れて三原の広野に逃げたが逃げ切れなかった。椿姫は下長谷の姥滝に逃げて天狗さんにさらわれた。姥は死に、姫はオニワいう赤と白のつつじが咲くところで姿を消した。
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サンネコサマ
1974年 岡山県
総社市秦に残っていた虫送りの行事では、藁で人形を作り、稲の害虫に見たててサンネコ様と呼び、かねや太鼓ではやしながら高梁川に流した。これは全国的に見れば「サネモリサン」と呼ばれる稲の害虫で、泥田に落ちて捕えられた斎藤別当実盛の怨霊と言われるものである。
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タカダテモッケ,ボウレイ
1934年 岩手県
高館で死んだ源義経主従の亡霊が夜毎に現れ、暴れまわった。中尊寺の僧による祈念でも鎮められなかったが、いずこともなく現れた猿が亡魂に混じって阿修羅節を踊ったところ、亡魂もそれにつられて踊り、猫間ヶ淵へと姿を消し、二度と現れなかった。
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ナガラガワノカジカ,ボウレイ
1923年 岐阜県
長良川の河鹿は、関ケ原で敗れた織田秀信に仕えていた女中が身を投げた亡魂だという。
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(コヘビ)
1982年 京都府
享保7年、西陣の者1人、中京の者2人が申し合わせて上賀茂蟻が池へ釣りに行った。すると竿に小蛇が掛かったので打ち殺そうとすると、たちまち3人は幻覚に襲われ逃げ帰った。西陣の者は即座に死亡し、中京の者たちは高熱で人事不省に陥り、未だ生死が定まらない。
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オキクムシ
1952年 三重県
桑名市九華公園の近くにあった侍屋敷にいつも髪を島田に結っているお菊という女中がいた。殿の寵愛を受けていたため奥方にいじめられ、恨んで死んだが、その後お菊によく似た髪形の虫が出た。
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ムシ
1981年 和歌山県
平実盛が戦いのとき、稲の株に足をとられて殺されたのを恨んで稲を食う虫になった。それで虫送りには子どもたちが「サンヤレ、サンヤレ、実盛さんのおん弔い」と言って歩く。
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テング
1992年 三重県
慶応時代、関ヶ原の合戦で落ち武者となった権兵衛という男が、下野代に住みついた。しかしあるときどこかへ行ってしまう。鐘や太鼓で探し回る。3日目に古野の山から天狗にもらった木の葉でつつんだ団子を持って出てくる。天狗が寺や神社に連れて行ってくれたのだという。空を飛んでいったという。後に権兵衛は死んだ。
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モミ
1983年 秋田県
森吉山にいるイモリに似たイモリより少し大きな虫。山中の草深い所に住み、人が昼寝などしていると体に入って精液を吸い廃人にする。寛政4年の夏、ある藩士が山に登った時、配下が捕って来て見せたという。火を焚くと集まるともいう。
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タマムシ
1923年 滋賀県
犬山城主中川勘右衛門の叔父清蔵主の墓の上にたつ大榎には、天虫が多くいる。彼の亡魂であると噂されている。
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キノコ
1963年 群馬県
敗戦近くの頃、上州一ノ宮貫前神社の欅の神木に蛙の形の茸が生え、神木に宿る軍神が怒って現れたものと言われた。さらに、大戦果時には大きくなり、玉砕などの時はしぼんだとか、敗戦直前には蛙に蛇が巻きついた形になったなどという話にまで発展した。
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ボウレイ
1963年 鹿児島県
歌かきの亡霊と、歌かきをする時、亡霊の言う通り三味線の弦を上げると、糸が切れて負けると命をとられる。歌かきの時には鶏を連れて行き、鳴き声で夜明けを早める。亡霊から出される南瓜は馬糞である。
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ハチマンボタル
1923年 静岡県
天亀年間、武田徳川の合戦で討ち死にした兵卒の亡魂が化したものが八幡蛍といわれており、他のものより大きく光る。
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オキクムシ
1923年 兵庫県
誤って飯中に針を落としたために城主青山太膳亮に殺された侍女お菊の怨霊がお菊虫になったともいう。
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シロイシカ,ヤマオニ
1956年 東京都
日本武尊東征の際、御嶽山付近を通りかかった折、深山の邪神が白鹿に化けて、散々尊を悩ました。尊は占いして、鹿が山鬼であることを知り、山蛭を鹿に投げつけると、目に当たって死に、鬼神は正体を現した。深山で道に迷った際に尊を導いた白い狼には、山に留まって火災盗難を防ぐよう命じ、以後、狼は御嶽山の大口真神として祭り上げられたという。
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オニガミ
1936年 鳥取県
昔諸鹿の山中に不々岐という鬼神が住んでいて、若桜の里に出ては人々を苦しめた。それを聞いた亘理の村に住んでいた古太刀の神が不々岐を退治した。その後、この村にさまざまな災いが起こり、これは不々岐の魂が祟っているということになり祠をたてて権現様とあがめた。
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