ヒトコトヌシノオオカミ 1929年 奈良県 天皇が葛城山に登ったとき、向かいの山を登る人がいた。天皇の行く手を阻むので、怒った天皇が矢を射った。すると相手は一言主之大神だと名乗ったので、天皇はかしこんで衣を献上した。一言主之大神は、天皇が帰る際に大神山から降りてきて長谷の山口まで送りにやってきた。
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シライシ 1982年 群馬県 白石権現が祀られていて、登ると神の怒りに触れるといわれている。
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エンノギョウジャ,ゼンキ,ゴキ,ヒトコトヌシ 1928年 奈良県 役行者が岩橋を作ろうとした際、前鬼と後鬼は一生懸命働いたが、葛城の神である一言主は醜い顔を見られたくないという理由で昼間には働かなかった。これに怒った行者は一言主を縛り付けて谷間に突き落とした。憤慨した一言主は宮女に取憑き、行者が邪神をあつめ、鬼軍を使って国を狙っていると帝に進言した。帝の兵はなかなか行者を捕らえることができなかったが、母親が責められているのを知り、自ら山を出て伊豆大島に流罪になった。
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ヤマノカミ 1942年 高知県 狩猟の際に、獲物の両耳あるいは片耳を切って、山の木の枝に挟んで立て、山の神に供える。こうしないと、山の神がお怒りになる。
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ヤマノカミ 1975年 秋田県 女房が親父の仕事をしている山へ弁当を届に行ったら山の神の怒りに触れて木の下敷きになり死んだ。
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ワザウタ 1974年 奈良県 光仁天皇がまだ天皇位になかった頃、ある童謡がはやった。この童謡には天皇の諱である白壁の字が織り込まれ、それは天皇に登極する徴とされたという。
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オオオトコ,ヤマノヌシ 1976年 新潟県 槍が上手な狩の名人が、御神楽岳のおりんという場所に出かけたところ、夕方になって迷ってしまった。煙草を一服していたら、6尺(180㎝)もある化物が出てきた。「何処から来た」と聞かれたので、狩に来て迷ったと言ったら、「ここは人間の来るところではない。すぐ帰れ。俺に会ったことをしゃべったら、命は貰う」と言われた。狩の名人はそこを立ち去って家に帰り、このことは長らく黙っていたが、臨終の床で周りの人に始めて明かした。この大男は山の主だったのだろう。
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オオカミ 1981年 和歌山県 話者の曾祖母の時代に、狼が山の神様の怒りに触れて物が食べられなくなり、春日様の鹿を襲った。
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カワノヌシ 1961年 新潟県 川の主にみこまれると蛇になる。その証拠に川の主に対して流された手ぬぐいが流れないということであった。
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バケネコ 1968年 沖縄県 化け猫がある人の夫に化けていた。食事が出来ると夫にあげる前に自分の親の所に持ってき、困っていた。こういう事が続くうちに我慢できなくなった夫が出て行けというと、妻は正体を現して夫を泣き殺そうとした。すると夫は呪文を唱えたので妻はとうとうカリヤマー(化け猫)になってしまった。
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ダイジャ 1983年 岐阜県 天皇が落ち延びてきた先で大蛇に襲われた。天皇の情勢が険しくなったとき大蛇のいた木が爆発し、大蛇が飛び散った。そして天皇は助かった。
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ヤマノカミ 1937年 滋賀県 山の神は女神で、年取った醜い顔で非常にやきもち屋である。これを笑ったりすると怒りに触れる。
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キツネ 1937年 新潟県 別れた夫の事が忘れられない妻の元に、夫が現れて思い残した事や家を出た事を詫びた。妻は子供に会わせると言って連れて来たが、既に夫の姿はなく、周囲には犬の足跡があった。妻は夫に化けた狐に騙されたのだろう。
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キジン 1976年 役の小角が岩橋を渡そうとした時、多くの鬼神を使役した。葛城の一言主神は容貌が醜いために、昼を憚り、夜だけ仕事についたので、小角が怒って一言主神を呪縛したという伝説がある。しかし、一言主神が醜いという説は一笑すべきである。
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リュウジン 1955年 新潟県 酒宴を開くと山伏がやってきたので、ご馳走をした。翌日山伏の姿があったが首がなくなっていた。百姓を助けるために大洪水を起こすため、池に赤猫を投げ込んだといったが、それが池の主、龍神の怒りに触れて首を落とされたのである。
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トンボウ 1976年 奈良県 雄略天皇4年の秋、行幸の際に狩りをなさった。その時どこからとも無く1匹の虻が飛んで来て天皇の臂を噛んだ。すると蜻蛉が飛んで来てその虻を噛み殺して飛び去った。天皇はその蜻蛉に感じ入られてその地を蜻蛉の小野と呼ばれた。
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(ゾクシン) 1942年 不明 狩には女を連れて行くのを忌むが、櫛は持っていく。
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チテイコク 2001年 甲賀三郎は六十六か国の山々を探して春日姫を救出したが、人穴に落とされて地底国を遍歴した。好貢国、好湛国、草微国、草底国、雪降国、草留国、自在国、蛇飽国、道樹国、好樹国、陶倍国、半樹国、維縵国を巡る。次々と神仏名を挙げ、インドのことにまで言及している。
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(ゾクシン) 1923年 鳥取県 鳥取でも、古池や淵には主がいて、土蔵にも主が住んでいるという。水の主は大魚や鰻で、蔵の主は蛇であることが多いといわれている。
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ヌシ(ゾクシン) 1920年 宮城県 三重県 古池や淵には主がいる。土蔵などにも主がいる。水の主は大魚や鰻、そして亀などであり、蔵のほうの主は、蛇である。
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シラガノドウジ,シラガノオキナ 1978年 高知県 土佐郡土佐町の白髪神社では、不猟のときに現れた白髪の童子(または翁)に猟を乞うたところ多猟となったことから祀られたのだという。
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