コウボウダイシ 1967年 福島県 この地では山中の水を汲みそれを煮て塩を作っていた。こんな山奥で塩の井が出ることは土地の人にとっても不思議なことであった。これは弘法大師がこられて尊い術で山奥まで潮を運んでくれたのだという。
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コウボウダイシ 1972年 山梨県 弘法大師がお通りになって水がほしいといって杖を突いたらでてきたという水がある。この水は味噌作りに使われている。
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シオノヤクシ 1956年 宮城県 塩出山の下に塩水が湧き、1人の老僧が塩を焼いて12人の童子に命じ村人に分け与えた。この塩によって村人は病気が治ったので、老僧を薬師の化身としてまつり、塩の薬師と称した。塩の湧いたところを塩河原、塩を煮たので塩出と呼んだ。
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コウボウタイシ 1989年 長野県 弘法大師が立ち寄って「泊めてくれ」と頼んだが、食べるものがないので泊められないと断ると、自分でわらびを取ってきたのでそれを煮た。味を付けようと思っても塩がないと家人が言うと、大師は「出してやる」と言って岩をつつき水を出した。その水はしょっぱかったので、それでわらびを煮たという。
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イド 1930年 石川県 弘法大師が水を乞うたのを拒絶したために水を封じられ、この村ではいくら井戸を掘っても鉄気がでて飲み水にはならないといわれている。
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コウボウダイシ 1930年 福島県 昔、弘法大師が巡錫してきて水をくれと頼んだが、意地の悪い老婆がこの村には井戸が無いと答えた。その後、井戸を掘っても塩水しか出ず、飲み水にはならなくなったという。
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コウボウダイシ 1967年 福島県 昔弘法大師が諸国を遍歴してこられ、ある百姓家で里芋の煮たのを分けてくれと言ったが、石芋だといって断られた。やがて大師が去った後、食べようとすると、里芋は石のように固くなって食べられなかった。さらに家の周囲には水が一面にたたえられていたという。
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コウボウイド 1987年 長野県 細谷三ツ谷の沢にある湧き水をいう。昔,弘法大師がこの村を通り,咽喉が渇いたので老婆に飲み水を求めると,快く水をくれた。しかし,飲み残しを地面に捨てると老婆が大変怒ったので,大師は謝って,持っていた杖で山の下を突いた。すると不思議なことに,そこから清水が湧き出してきた。これを弘法井戸と呼んでいる。老婆へのお礼とお詫びの気持ちを表したという。
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コウボウワラビ 1967年 福島県 山中にわらび平という所がある。弘法大師回国の折、道に迷い炭小屋を見つけ宿を頼んだが断られ、仕方なく他の小屋を訪ねたところ、老婆が快く聞き入れてくれたが、山中なので汁をつくっても実を買いに行くこともできずに申し訳ないと言うと、それは不自由だろう。裏の草原の山わらびでも取ってきたらどうかと言われた。わらびは取ってもすぐには食べられないというと、大師は、私の教えるのは大丈夫だというのであった。不思議にその通りで少しも苦くなかった。それ以来、この草原に生えるわらびを弘法わらびというようになった。
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ミッツノツボ,コウボウダイシ 1933年 福井県 3個の岩穴があり、それぞれ酢、酒、醤油の味がする水が入っている。弘法大師がここに来て修行した時に作ったという。
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コウボウダイシ 1978年 新潟県 弘法大師が峠を通りかかったときに水を求めた。しかし、汚い身なりをしていたので水をあげなかった。弘法大師が自分の杖で土を掘ると、そこから水が出てきたという。
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イワナ,カワノヌシ 1982年 長野県 湯が湧いている所の近くに寺があり、坊さんが住んでいた。あるとき村人が大きな岩魚を捕まえてきた。山の主かもしれないので、殺生はしないほうはよいという坊さんの話も聞かず、村人は煮て食べてしまった。坊さんが唱えごとをすると、湧いてきた湯は水になり、たくさんあった藤も消え、魚もいなくなってしまった。
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コウボウダイシ 1934年 秋田県 諸国を行脚していた弘法大師がのどが渇いたので、農家の女房に水を求めたが女房は断ってしまった。同じように村の者がみな断ったので、弘法大師の勘気に触れ、井戸を掘っても湧出しなくなった。
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オカマシャ 1956年 宮城県 塩土翁神が塩を焼いたという四つの神釜を神体とする。一口は径四尺、三口は四尺八寸の鉄釜で竜神が献じたといいつたえ、今そこを釜渕という。毎年7月10日汐汲み神事を行い、海水を釜渕から汲んで神釜の水を替える。釜は初め七口ないし十五口あったとも。のち四方に散在し、二口は野田、一口は釜渕、四口は加美郡色麻村の四釜、二口は肝沢郡水沢の塩釜、一口は黒川郡富谷町志戸田、一口は仙台市石名坂円福寺にあるという。汐を駄送したとき、和加佐彦命が童形に化し、紫の腹かけを着けて牛を牽いた。牛はのちに石と化して牛石となり、藤のムチから根を生じたという。子供に紫色の腹かけを着せると丈夫に育つといわれる。
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フエフキガワノヤマメ 1961年 山梨県 昔、弘法大師が空腹で笛吹川の上流の川浦にたどり着いた。ある家の老婆が粟粥を炊いており、弘法大師はそれを乞うたが、老婆は粥の中にはヤマメが入れてあり、なまぐさいのでさし上げることはできないと断る。大師は魚は川へ放ってやるからといい、煮た山女魚を川へ入れると、魚は皆生き返って粟粥を体につけたまま泳ぎ去った。それ以来笛吹川の山女魚には紅の粟粒がついている。
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コウボウダイシ 1967年 福島県 水無し川原は、昔弘法大師が旅の途中にここを通りかかったとき、大勢の村人が川で鮭を獲っていた。大師はここを渡らせてほしいと頼んだが、忙しいので無理だと断られた。それを効いて大師は、それならばこれからも多くの人が難儀するだろうから川の水を流れなくしようと言い残し立ち去った。やがて水は泣くなり、今ではまったくの水無し川原になったという。
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コウボウスイ 1967年 福島県 かつて弘法大師がこの辺りを通られたとき、水が欲しくなり持っていた杖の先で地を突いたら、そこから水が湧き出た。大和田という家の前にあるのがその泉であるという。また、洗濯していた老婆に弘法大師が水を求めたが、くれなかったので、今の弘法水と呼ばれているところに水を出したという。
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オオイシ,キツネビ 1932年 長野県 塩尻峠から諏訪の方へ下がった所に、きれいでとても冷たい清水が湧き出す場所があり、昔、邪教を広めに来たある悪僧がこの清水を飲んでいた。すると恐ろしい山鳴りがして、大きな石が落ちてその僧を潰したという。以来、曇った晩などには、そのあたりに光るものがチラチラと見えるので、悪僧の亡霊だと言われ、人々はその石を大石と呼んで怖がっている。
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コウボウダイシ 1932年 兵庫県 夏の夕、馬木村のある農家の家の戸を叩く老僧があった。ところが農夫は無頓着に盛んに罵った挙句、水も与えずに戸を閉めてしまった。この老僧は伝える所によると弘法大師と言われている。その後今日に至るまで馬木村の水には金気が有り、水に苦しんでいるとの事である。
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〔オオウチノミズナシガワ〕 1986年 大分県 弘法大師が田代の川で芋を洗っていた老婆に芋を所望した。老婆が洗っていない芋を渡したので,大師は川に杖を刺して水を枯らした。一方その下流の新屋敷では洗った芋を与えたので,水の無い川底に杖をついて水を湧き出させた。
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