レイム 1967年 福島県 薬師寺は建武年中、女神山の頂上から霊夢によりこの地に移したという。その頃、医王山という山号だったが、薬師瑠璃光如来の眉間放光の瑞相により眉間山と改めた。
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ドウチヤクシニョライ 1936年 岩手県 道地薬師如来が苦病に悩む人を救おうとして川に落ちた。流れてきた仏体を持ち帰った人の夢枕に立ち、祠を建てよと言ったので、薬師神社を建立した。
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ヌレヤクシ 1956年 宮城県 槻木では昔、日照りの時、村人が鰌沼に集り、村の娘1人を竜神の人身御供とし、水責めにして雨乞いをした。およしという美しい娘に恋慕した勘作という若者が、恋がかなわぬ憂さ晴らしにある年およしを人身御供にすすめる。およしが沼へ行くと、旅僧が来合わせて不心得をさとし、竜神も喜ぶまいと、代わりに薬師像を与えて去る。突然大雨が降り村は生き返る。薬師堂を建ててまつり、およしはかたわらに庵を結んで一生薬師に仕えた。
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ヤクシニョライ,オンセン 1931年 鳥取県 1000年前、鷲峰山の麓の村に葦岡長者が住んでいた。そこには美しい娘がいたが、顔に悪疽を病んでしまった。長者はあらゆる治療を試みたが効果がなく、悲嘆にくれていた。ある夜、日ごろから信心の深かった奮海村菖蒲山の薬師如来が夢に現れ、柳の下にある霊泉があることを告げた。その湯につかると、娘の病はたちまちにして癒えたといわれている。
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シンタク,カンレイ 1983年 京都府 婢女文子という者の家に菅霊が現れ、右近馬場に住もうという神託があり、その地に霊廟を建てた。6年後、近江国の禰宜良種に、北野に一夜に千本の松を生じさせよう、そこに建てる社を天満天神と崇めよという託宣があった。そこで朝日寺の住僧・最珍と、文子が力を合わせて霊社を造立したという。その後、文子の夫の子孫は代々神職を務め、妻は代々文子と称して当社の巫女を務めるようになった。
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ヤクシニョライ 1963年 山梨県 行基が諸国行脚のおり、柏尾に至り、郷人を集めて川岸の大岩の上に21日間静座してご祈祷した。その火の中に霊夢となって、左手に法印を結び、右手に葡萄を持った薬師が現れた。行基はそれによって葡萄を持った薬師如来を彫刻し、本尊として柏尾寺を開基した。
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ジゾウボサツ,セイメンコンゴウ 1983年 愛媛県 柿の木部落に地蔵菩薩を信じる兄と青面金剛を信じる弟がいた。弘法大師がやってきて兄弟に感心し、それぞれ仏像を刻んだ。後世、松が鼻に地蔵堂を、松尾坂麓に青面金剛の堂を作った。乱世で失ったが、その後北宇和群広見町深田の庄屋河野勘兵衛通行が松が鼻で石を枕に寝ていると夢地蔵菩薩が現れ、掘り出して供養すれば婦人のお産を安泰にする、と告げたので掘り出して祀った。これが現在の子安地蔵である。その後再び夢のお告げと二匹の猿の導きで松尾坂の青面金剛も掘り出し、お堂を造り祀った。これが現在の庚申堂である。
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タケジョ,シウン,イコウ,ムソウ 1983年 元和寛永の頃、武蔵国比企郡に戒行堅固という、日頃から正身の大日如来を拝みたい僧がいた。そして出羽の羽黒山に登山した時、夢想に江戸にいる佐久間某の召使い竹女を拝せという。そこで江戸に向かうと、佐久間某も同じ夢想があった。そして竹女を拝むと、全身から光明を放っていた。寛永15年3月21日の暁に、屋上に紫雲がたなびき、異香が漂っている中で竹女は大往生を遂げたという。
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ビシャモンテンノゾウ,ユメ,ドウジ 1983年 京都府 夢の場所に辿り着いて不思議に思うと、草中で毘沙門天の像を得た。そこで寺を建立してこの像を安置した。しかし伊勢人は観音像を安置したいと思っていたので願いが成就しないと考えた。その夜の夢に童子が現れ、観音と毘沙門天は一体だと答えた。そこでまた1宇を建立して千手観音を安置した。
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マンダラ 1936年 長野県 松尾の部落の山畑である老翁が婿と畑打ちをしていたとき、崖のうえに曼荼羅がかかったのが見えた。老翁は「やれ有難や松ヶ尾の薬師」と叫んだが、婿には何も見えなかった。この崖の上には藥師堂が建立されることになった。
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キフネミョウジン,ハクバ 1983年 京都府 山城国鞍馬寺は、藤原の伊勢人が建立した。この人物は普段から観音を信仰し、観音を安置する場所を探していた。するとある夜の夢に白髪の老人が現れて、自分は貴船明神であり、かの地に安置せよと告げる。そこで伊勢人は白馬に鞍を乗せ、この馬が留まる所に建立しようとする。そして留まった場所は夢に見た所と同じで、近くにあった毘沙門天像を安置したのが鞍馬寺の始まりだという。
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レイム 1983年 京都府 真如堂の本尊は、元は叡山に安置されていた。叡山の上人の夢に本尊が老僧の姿で現れ、自分を下山させるよう度々説いた。丈尺余の檜千本が今宵の内に生えた所が仏法有縁の地だという霊夢のお告げ通り、女院離宮の境内に檜が生え、女院の夢にも老僧が現れた。やがてそこが真如堂発祥の地となった。
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アラマキノモンジュ,ユメノツゲ 1956年 宮城県 相馬中村の山伏佐藤八大院長秀は、弟甚次郎定次と共に父の仇の山伏上之坊を大和大峯の果無し峠に討った。仙台に移って伊達政宗に召しだされ、嶺八郎と改めて禄若干を賜る。ある日文殊菩薩の埋木像が賢渕に沈んでいるのを夢想の告げによって引き上げ、これを本尊として荒巻山街道沿いの丘上に堂を建てた。昔は女の子が13歳になれば、知恵を授かるといって必ず参詣した。
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メイドウ,タタリ,オノノケヒト,オニビ 1974年 和歌山県 紀伊国高野川の北に非常に険しい山があった。この山に人が登る事があると忽ち鳴動し、樵夫が木を伐ると祟りをなして病気になるという。ある至孝の農民が、病床の母に頼まれた山鳥を狩りに山に入り、鳥は得たが道を失った。杉の陰に燐火と思うものが燃え農民を呼ぶ声がした。見ると貴人がいて、自分が祟りをなしていた、地面の下を探って寺に移してほしいと言う。山を下りて後、法師と山を探ると骨があり、それは小野毛人のものであった。
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アミダブツ,オニ 2002年 大分県 豊後の国高田の水川というところの男が、中風になり、足も萎えてきて大小便も居ながらにするようになり、誰も寄り付かなくなった。3年になった時、夢に鬼が2人出てきて連れて行こうとするので、阿弥陀仏を一心に念じると阿弥陀仏が光を放ってやって来た。さらに念じると、男の胸に光をさしかけなさった。鬼たちは「この男は高家の者だ」といって失せた。その後この男は立てるようになった。
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モノノケ,ヤクシノレイゲン 1977年 千葉県 房州勝山で薬師を信心している下女がある日髪を梳いたところ、火焔がはらはらと落ちた。主人が気味悪がって追い出したが金持ちの妻になり子供を多く産んだ。また、夢想を受けたと、病人をまじなうと回復し、門前に病人の市ができた。
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リュウジョ,ダイジャ,コマヅカ 1976年 兵庫県 康保4年の冬、源満仲が能勢の山で猟をした時、夢に竜女が現れて、礼に竜馬を与えるので川下の大蛇を退治して欲しいと願った。目覚めると1匹の馬が傍にいた。満仲はその馬に乗り大蛇を退治した。満仲の死後も馬は生きていたが、やがて死に、家臣の者が馬を山岳に埋めてその上に堂を建て、駒塚山堂と名付けた。その後文明2年3月18日から毎夜駒塚が発光した。慈光山普明寺の住僧が塚で普門品を誦したら、たちまち雷鳴して馬の頭が出現した。住僧はそれを持ち帰り竜馬神と名付け金堂に納めた。
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カモダイミョウジン,ユメノオツゲ 1940年 岐阜県 神様を迎えにこいという夢のお告げに従い、神様を迎えに行った上、知人と共同して御宮を建立して祀った。
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ケリアゲカンゼオン 1983年 鹿児島県 日向の国の志布志という里で、日頃から観音を信仰している女がいた。その夫が猟師だったので、夫の悪行を嘆き、何とか善心を起こさせようと観音に祈念していた。嘉吉2年5月に夫がいつものように山に入ると俄に雷が鳴り響いた。恐れた夫は観世音の聖号を唱えると、かの尊像が空中に現れて、夫の頭上に落ちてきた雷火を左足で蹴り上げて助けた。帰って観世音の像を見ると左足を上げていたという。
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ザオウサン,ガッサン 1956年 宮城県 姉妹の神が月山を所望して争った。そこで父神は、蓮華の花を作って寝るとき胸の上に上げておくようにいいつけ、明朝見比べて出来のよい方に月山をやろうと約束する。夜中に妹は姉の蓮華が自分よりもよく出来ているのを見て、姉の眠っているうちにすり替える。翌朝父は妹の方がよく出来たといって妹に月山をやる。姉は泣く泣く蔵王山へ飛んで行った。人の物を盗んだ者は月山には登れるが、蔵王には絶対登ることが出来ないのはこのためだという。
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