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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

ヤマンバ
1923年 愛知県
野武士が山中で黒髪を梳く山姥を射た。血の跡をたどっていくと、男と旧知の小池家についた。小池家の当主が具合が悪いと言っていた妻の様子をみると、褥に血が流れ、別れの歌が二首残されており妻はいなかった。二人の間の子は後に豪勇の名が高かったという。

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ヤマウバ,ヤマンバ,メシヲクワンヤマンバ,メシヲクワンヤマウバ
1984年 岐阜県
男が山奥で出会った美しい女を飯を食わせない約束で妻にする。女はよく働き次々に子どもを産んだ。ある日、障子に穴をあけてみてみると、大食いの山姥であった。正体を知られた山姥は山中へ逃げ込んだが、事故で谷底へ落ちて死んでしまった。男はいい嫁がいなくなったと嘆いた。
類似事例

サンチュウノキ
1976年 群馬県
ある、殺生好きな侍が、草履取りと共に山に小屋を掛けて狩に入ったが、獲物が獲れそうになかったので下山しようとしたところ、山の奥からざわざわと音がして、大きな火の玉が小屋に向かってきた。侍が弓で射ると、鉄球にあたったような音がして火は消えた。その後、家まで帰ると侍の母親が怪我をしたという。母の部屋に行くと、侍が射った矢が落ちていたので、草履取りと共に押さえつけた。暫くはうめき声が聞こえたが、やがて静かになったので、見てみると、夜着以外何もなかった。家人も消えていた。
類似事例

サル,ヤマジョロウ
1975年 高知県
猟師の定次が家に帰ると、見知らぬ女が夕飯の支度をしていた。しばらくは夫婦のように暮らしたが、程なく女は子を宿し、ある夜赤子の泣き声がしたかと思うと女と赤子は跡形もなく消えていて、寝床には野猿の毛がつもっていた。赤子は山女郎となったという。
類似事例

ヤマンバ
1932年 愛知県
文明年間のある8月の夜、郷士が犬を連れ狩りに出た。犬が騒ぐので弓を用意しながら尾張富士の頂上の本宮の社へ出た。そこには身の丈1丈あろうと思われる大女が拝殿に向かって立っていた。矢で射ると地が揺らぎ、不気味な風が吹き、血の跡を残し女の姿はなくなった。その跡を追うと知り合いの家へ続いていた。何か変わった事はないかと問うと、妻が今暁から病気であるという。寝床を確認すると姿は無く、和歌が書き付けられていた。
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ヤマウバ,オオイケノヌシ
1984年 愛知県
福富新蔵という郷士が、岩の上で異形の大女が髪を振り乱し、月の光で鉄漿をつけているのを見た。矢を射掛けると手ごたえがあり、血をたどっていくと与八郎の家に着いてその妻が臥せっていた。しかし寝所にその姿はなく、血痕がありそれをたどって行くと美濃各務の広池の岸まで続いていた。ここで名を呼ぶと白い苧綛が流れ寄り、拾い上げてみると血に染まったそれは先に見た山姥の髪ほどの長さの白髪の束であった。このことから与八郎の妻は山姥でありこの大池の主であったと解釈され、白髪は持ち帰られて供養された。このことからこの池を苧がせ池と呼ぶようになった。与八郎と山姥の子である京丸は長じて母の正体を知り、山姥の化身であった母の供養の為に寺を建てて弔った。
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クモ,ヤマンバ
1952年 島根県
大工のところに綺麗な女が来る。女房にしたが何日経っても食事をしない。こっそり見ると、頭の中に握り飯を放り込んで食べていた。離縁を告げると別れの風呂に入れと言う。そして風呂桶に閉じ込めて山へ運ぶ。大工は逃げ出して待ち伏せし、追ってきた山姥を焼き殺した。
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ヤマンバ
1951年 東京都
向かいの山で「新三郎に権三郎、會原公事だぞ」と声がする。會原の役所に出頭すると呼んでないと言う。山姥の仕業だとわかったので待ち伏せし、金銀の弾丸で射殺した。山姥の背丈は人間程度、髪の毛は白く2尺もあり、乳を伸ばして襷にかけて立ち向かってきたという。
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ヒトリモノノオトコ,ヤマ
1995年 島根県
ある独り者の男が、若い頃に畦を塗っていると、後の山からおいおいという声が聞こえた。知らん顔をしていると、上の山へ連れ上げられて、晩になっても戻ってこなかった。手分けして探したが見つからず、鉄砲を撃って戻った。すると、夜に男は見つかったが、はだしで雪袴はもぐらだらけになっていた。どこにいたか聞いても何もわからなかった。
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ネコ
1931年 鹿児島県
昔、狩が好きな武士がいた。その家には猫がいて、奥方によくなついていた。ある日、主人が山に狩に行くと、奥方の使いという女中がやってきて、家に帰るように告げた。女中がひとりできたことを怪しんだ主人は、化け物に違いないと思って女中を鉄砲で撃ってしまった。死体は見つからず、家に帰ると胸を撃たれた猫が血まみれで倒れていた。
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ヤマンバ
1995年 愛知県
楽田の本宮山で福富信蔵という男が狩をしていたら、光るものが見えた。山姥の目の玉が光っていたのだった。鉄砲で撃つと血を流して逃げていった。血の跡を追うと大きな釜屋に入ったので、変わったことはないかと訊くと、家内が具合が悪くて寝ているという。その家内が山姥であった。山姥は逃げて、岐阜のおがせの池に入ってしまった。その池では魚を取ってはいけない。話者が20歳くらいのころ、その池の魚を食べて赤痢で死んだものがいたという。
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オンナ
1976年 京都府
鉄砲の名手が山に猪を撃ちに入ったところ、とても美しい女に出会った。場所柄怪しいとは思ったがついて行くと、小倉明神という社を巡った。猟師も一緒に巡ったら、女が睨みつけてきた。その眼は5つになっていた。驚いて逃げ帰り、その後は猟師を止め、農業につとめた。しかし罪のためか、ほどなく足腰が立たなくなり、子供も2人あったのだが、1人は早世し、もう1人は白癩(シロコ)であった。
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ダイジャ
1988年 奈良県
お亀という美人の人妻がいた。毎夜草履が湿るので夫が尋ねると、亀山の池に遊びに行くのだという。お亀は子どもを残して池に行ってしまった。夫は困って池に行くと、お亀が現れて赤子に乳を飲ませ、もう来るなと言った。子どもが泣くので夫がまた池に行くと、今度は大蛇が大口を開けて追ってきた。その場所を大口と言う。男は家に戻るとすぐ死んだ。その池をおかめが池とも呼ぶ。
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ヤマンバ
1975年 高知県
山姥が大根畑で大根を引き抜いていた。百姓の平八はこれを見つけ、家の中から銃をぶっぱなした。山姥は山へ駆け出したが途中で倒れたので、その死骸をその場に埋めた。それ以降山姥の祟りのせいで平八の屋敷では男子が生れず、家の後継ぎが絶えてしまった。
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ダイジャ
1931年 長野県
独鈷山で修行をする若僧のもとに通う美しい婦人がいた。若僧はある時怪しみ、あとをつけると鞍ケ淵の大蛇だった。大蛇は男の子を生み、死んだ。男の子は婆さんに拾われ、小泉小太郎と命名された。小泉小太郎は立派な武士になった。
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ウロコ,ダイジャ
1941年 新潟県
美しい娘がいた。若い武士が毎晩のように訪れて来るようになった。武士は無口であり、娘はそれが不安だった。娘が武士の着物に針を刺し、朝それを辿って行くと川であった。針の傷で死んだのは大蛇であった。その後生まれた子供には、脇の下に鱗が生えていた。
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オニ,ウシオニ
1992年 山口県
夫がいない間、妻のもとに18・9の若者が毎夜通ってきた。夫が帰ってきたので、妻は夫に告げた。夫が弓矢でやって来た若者を射ると、若者は血を流して逃げていった。翌朝血の跡をたどると、鬼ヶ城の麓で死んでいたので埋めた。その後、村人に災いをなすので、牛鬼神と名づけて祀ったら、祟りはなくなった。
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ヒヒ
1976年 新潟県
延宝か天和のはじめ、ある山家の老人が山から帰ってこなかったので、その妻がいぶかしがり、人に頼んで山を捜索してもらった。すると山奥に老人の笠とわらじが落ちていたので、それを怪しみ、村で山狩りをした。ところがなにもなかったので下山しようとすると、風が藪を吹くような音がしたので振り返ったところ、赤熊を被って目が星のように光る獣が襲ってきた。大力の若者が鎌で眉間に切りかかったが、若者を谷へ投げ落とした。残った者は逃げ帰り、越後公へ訴えた。そこで江戸より軍師を呼び、山狩りを行わせた。獣が現われたので、それを鉄砲で仕留めた。
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バケネコ
1956年 宮城県
明治初年頃,山地の部落の老マタギ源左衛門が翌日の猟の準備をしている時,トラ猫が炉辺でその様子を見ていた。翌日猟に出かけ,夜が迫ってきたので急ぎ足で下りてくると,見慣れない一軒家にたどり着いた。離れた所から窺っていると,老婆が恐ろしい顔でこちらを見た。化生の物と思って銃で撃つと,手応えがあったのに老婆は平気な様子であった。源左衛門が弾丸を全て撃ち込んでしまうと,老婆が「もう弾丸はあるまい」と言う。源爺は腹掛けに秘蔵していた命弾をそっと取り出し,今度は行燈目掛けて撃ち込んだ。すると悲鳴が上がって灯も小屋も一瞬に消えてしまった。源左衛門が翌朝未明に現場に行ってみると,骸は人間の老婆の姿をしている。しかし,やがて朝日と共に大猫が正体を現した。よく見ると我家の古猫らしい。果たしてトラ猫は昨夕から見えないということであった。
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カイジョ
1978年 東京都
寛政11年3月22日雨の強く降る夜、四ッ谷大番町のある武士の家来が美しい女子と会った。以来その女子は夜な夜な家来の下を訪れるようになった。主人が見咎め家来を見張っていると、寝ていた家来がうなされていたので抜刀した。すると猫ほどの大きさの黒いものが軒下に逃げた。
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オシドリ,ユメ
2002年 栃木県
下野の国の阿曽沼に鷹を使う者がいた。ある時鷹狩りをして、鴛の雄を取って帰った。その夜の夢に品の良い女が現れて、怨み深い様子で泣いて、「なぜ私の夫を殺したのか」という。「そんなことはしていない」というと、「確かに今日召し取った」といい、歌を詠じて飛び立つのを見ると鴛の雌であった。驚いて朝見れば、昨日の雄と嘴をあわせて雌が死んでいた。男はそれを見て発心して出家した。
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