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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

ヒダルカミ
1930年 兵庫県
登尾峠を小野原の方へ下った所に、ひだる神のつく所がある。2~3年前昼食をすませたばかりの商人がとりつかれ、空腹で歩くことができなくなった。薬王寺のものもここでとりつかれた。

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ヒダルボウ
1936年 兵庫県
西宮市外の鷲林寺の奥にある小暗峠を越えるとき、峠の上にある休憩場所の傍を流れる谷川の水を飲むと必ずひだるぼうがとりついて歩けなくなるが、弁当を食べれば治るという。昔、信長に敗れた武田信玄がこのあたりに隠れていたが、食べるものがなくなって餓死し、その亡念がひだるぼうになったという。「ままよんでくれ」と言うひだるぼうもいるらしい。
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イヌガミ,ヨツアシノタタリ
1976年 愛媛県
昔父野川の犬打山の辺りに木びきに通う男がおり、その男には飼い犬が毎日弁当を届けていた。ある日、弁当を犬が途中で落としてしまい、男は犬を打ち殺した。その後男は病気になり悪いことも起こるようになった。きとうをしてもらうと、「四つ足のたたり」とお告げがあった。そして犬神様を祭ることになった。
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ヒダルカミ
1932年 兵庫県
山野で弁当を食べる時はその一部を側においてひだる神に供する。これを与えないととりつかれる。また空腹時に山へ入ると必ずとりつかれる。最近憑かれた人を見たが、何も言わずに米を8合余りと生の塩鮭を食べていた。
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ダラシ
1920年 長崎県
愛野村から島原に通じる旧街道沿いの岩下越の峠付近では、ダラシが憑くという。島原の猟師がダラシに憑かれて体中がだるくなり、飢餓に迫られ、一歩も歩けなくなった。四つん這いになって2,3丁の道を行くと茶屋があり、蕎麦を1,2杯食べると元に戻った。このほかにも魚買がダラシに憑かれて、茶屋で冷や飯を食わされて助かったという話もある。
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ダラシ
1934年 長崎県
ある人が、急用のため、十分にご飯を食べずに峠のところで、急に体がだるくなり、どうにも動けなくなった。連れの者に肩を借りて歩いていると、高野豆腐が一つ落ちていた。それを拾って食べると、けろりと元に戻った。だらしにつけられたのである。
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ヒダルガミ
1926年 奈良県
ひだる神は四辻になっているところにいる。疲れると冷汗をかいて倒れてしまう。
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ヒダルカミ
1925年 奈良県
食物を持たずに腹を減らして通るとヒダル神に取り憑かれる個所がある。そこには文久3年に建てた供養塔がある。
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ヒダルガミ,ヒダルボウ,ガキ
1936年 兵庫県
空腹の状態で六甲山を歩いていると、餓鬼にとり憑かれて両手を震わせながら座り込まされてしまう。ひだる神、ひだるぼうともいわれ、冬に雪の上で汗をたらたらかいて動けなくなった人もいる。生卵を飲ませるとすぐ気がつく。山では米を1粒放るか、ご飯を1粒でも食べて「あーうまかった」と言へばすぐに治るという。
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ヒダルガミ
1986年 愛媛県
山へ行ってひもじくなって歩けなくなったら、ヒダル神がついたという。このとき少しでも一口何か口にするとすぐに治るという。ヒダル神が出没する位置はだいたいわかっていて、そこを通るとヒダル神がつくという。
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ヒダルガミ
1992年
ひだる神に憑かれると厄介である。飢えて死に、無縁となった人の霊が憑いているという。この霊のために盆には無縁仏供養をする。ひだる神も、弱い神なので力尽きた魂が集まってこの神になったのかもしれない。
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ガキドウ,ガキ
2003年 山梨県
巖道峠の下にあるもう一つの峠に飢え死にした乞食の葬った所がある。そこで、ガキドウ(餓鬼)に憑かれたら、食べ物を藪に投げればよいといわれる。秋山村安寺沢の石宮に油揚げを捧げて登山すればこの災厄を避けれられるともいわれる。
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ダラシ
1920年 長崎県
千々石から島原へ向かう古道、平石の道中にあるノトンの坂付近では、昔からダラシが憑くという。あるときノトンの坂と反対にある平石と魚洗郷との間の坂(名称不明)の山道で男が腹を押さえて座っているのを見かけた。弁当を食べさせるとすぐに元気になった。弁当は一口二口食べさせて残りは藪の中に捨てた。ダラシに憑かれたら何でもよいから食べ物を食べて残りを付近に捨てると離れるという。また、食べ物がないときは、手に「米」という字を指の先で書き、嘗めると元気になるという。これらは昔旅人が餓死し、それが祟るためだとされる。あるいは平石観音の下の辺りで何人かが首を吊っており、それが祟っているという話もある。
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メイドウ,タタリ,オノノケヒト,オニビ
1974年 和歌山県
紀伊国高野川の北に非常に険しい山があった。この山に人が登る事があると忽ち鳴動し、樵夫が木を伐ると祟りをなして病気になるという。ある至孝の農民が、病床の母に頼まれた山鳥を狩りに山に入り、鳥は得たが道を失った。杉の陰に燐火と思うものが燃え農民を呼ぶ声がした。見ると貴人がいて、自分が祟りをなしていた、地面の下を探って寺に移してほしいと言う。山を下りて後、法師と山を探ると骨があり、それは小野毛人のものであった。
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キツネ,(ツキモノ)
1988年 長野県
キツネが人に憑いたことがある。憑かれた人は神と山の犬の使いを恐れた。離すときは送り御幣に油揚げと菓子など土産を持たせて、村境あるいは峠の大曲まで送り、口を利かず振り返らずに急いで帰ったという。
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クビナシウマ,ヤギョウノカミ
1984年 愛媛県
上須戒村と高山村の境にある小笹ヶ城から多田村の小笹ヶ城までの道を、毎月27日の子の刻に烏帽子、狩衣を着した貴人が、頭のない白馬に乗り、舎人を一人連れて通る。これを人々は夜行の神と呼び、出会うと熱病を受け死ぬと伝えるため、27日の夜はその道を通る者はいなかった。しかし、ある時高山村の百姓がこれに出会い、道の下の岸陰に隠れていると、夜行の神が足を止めて「この道の下に人がいる」と言ったが、舎人が「この者は下人です」と告げたのでそのまま通り過ぎ、命拾いをした。
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ワタボトケ
1927年 愛知県
峠にワタ仏というたくさんの石仏が祀ってあり、あらかじめ麓の村で十分に食物を取らないと、峠に差し掛かったとき、空腹で動けなくなると言う。
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オニ
1940年 香川県
鬼が臼という大きな石があり、それで鬼が餅をついていたという。ある時取ってきた赤児をついて食おうとすると神様が現れ、その子供はここへ来る子ではないと谷底へつき落とした。
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ヒダルガミ,ヒダルゴ,ダリガミ,ダリボトケ
1956年
山の峠などで行人に飢餓を感じさせる悪霊を、近畿地方の一部やその他の地方で、ヒダル神,ヒダルゴ,ダリガミ,ダリボトケといい、その状態を「ダリにつかれる」などという。山路を通る者が急に空腹疲労を感じて動けないのは、この目に見えない霊怪の仕業と信じられている。これらは、かつてそのあたりで餓死した者の亡霊がそこに留まって行人を悩ますのだという。何か食べ物を半分食べてその残りを捨てれば、その飢餓状態は恢復するといわれる。
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ジゾウ
1958年 高知県
乞食遍路の行倒れがあり、道端に埋め地蔵様を安置した。施主が小作人に「子育てと安産縁結びと金儲けのお地蔵さんとして宣伝するんだよ」と冗談半分に言ったところ、小作人が大いに宣伝し、3、4年の間大賑わいだったという。
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ヒダルガミ
1975年 高知県
山にはヒダル神がいて、腹が減って動けなくなる。だから食べ物を持っていかなければならない。
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