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検索対象事例

カミサマ
1929年 富山県
暴風の時に舟が遭難して海をさまよい、陸の漁村も流された。舟が陸に帰ることもできず海に浮かんでいると、一点の光を見つけたので、そこにたどりついた。以前は湖であったところに陸ができていて、人々は生地と呼んだ。神様がかがり火を炊き与えて下さった地だからと、お礼に毎年8月19日には、火をたき舟にえびす様をのせ、神輿に大黒様を乗せて、共に浜を行く祭りをする。

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カミサマ,トリイ
1929年 富山県
神様が暴風で村を失った人に、かがり火をともして湖からできた陸を下さったというので、生地の字阿弥陀堂浜に西ノ宮と呼ばれる神社が建てられている。以前に宮のあった鳥居は、現在海底にあり、そのまま立っているので、もし近くに網を打つと、鳥居に引っかかってしまうと言う。
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コウシンサン
1960年 愛媛県
ある人々が海で遭難し、遠くに見える火の光を頼りに何とか助かり、島に辿り着いた。一軒の農家があり、つきたての餅が並べてあった。主人は実は庚申で、かつて餅を呼ばれた家の人間だけに餅を与えた。
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マツ,カイブツ
1922年 岩手県
上閉伊郡栗橋村字古里に大きな松の木があり、日光を遮っていた。耕作物の邪魔になるので伐り倒そうとしたが、次の日になると元に戻っていて伐ることができなかった。ある日夢に一人の翁が現れ、木の伐屑を毎夕方に焼き棄てれば成就すると告げた。言うとおりにすると木は倒れ、それを用いて船を造った。しかし、不思議なことに船は一夜のうちに姿を消してしまった。あるとき、漁夫が橋野川の川上で得体の知れないものを見つけ、大权で突き刺した。一度帰り、次の日再び現場に行くと何もいなかった。探している内に漁夫は狂い、あたりは風雨となり大洪水が起こった。一夜たつと河口に突如として奇岩が現れた。人々は、漁夫の突き刺した怪物の化身だと言い囃した。
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ヒノタマ
1984年 新潟県
秋が終わる頃ハエナワでスケソウを獲りに出た五人乗りの舟が遭難にあい、村が大騒ぎになった。子どもが便所に行く時に外を見ると大きな火の玉が海から海難にあった人の船小屋に着いた。人々が、「船が帰ったぞ」といって船小屋に行ってみたが、船は帰ってなかった。
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アカガメ
1984年 新潟県
村の南側のはずれにある赤亀神社は、洞門のある「赤亀岩」にまつられているが、それは、昔、海老家の先祖が漁師衆を集めて船で沖へ漁に出ていると急に深い霧につつまれて帰る方向がわからなくなってしまい困っていると、大きな赤亀が浮かんできて、この亀に導かれて赤亀岩のところまで無事たどりついたというからであるという。以降9月1日(旧8月1日)に海老家が代々モリ(鍵取り)をつとめて祭りを行う。
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オオネノミョウジン
1956年 宮城県
宮古島の西南海上に近く、花渕崎から望めば8キロばかり東方の海上にあたる。大根、小根と称する暗礁で、大根に東の宮西の宮、鳥居岩があり、いつも白く波が折れ返っている。付近を航する船は海底から鈴の音が聞こえることがあるという。ここには絶対船を乗り入れてはならぬとされ、県外の漁船の遭難が多い。これを沖宮として、花渕崎の式内社鼻節神社境内の海にのぞむ崖上に里宮の石殿が立つ。祭の6月15日の前日に未婚の若者たちが大根に行ってアワビを取ってきて神前に供え、直会にこれを氏子一同に分配して相饗とする。この日をアワビの口開けとした。
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ミズセガキ,シロモメン
1964年 福島県
海で人が落ちたときは、村の船が3日くらいさがしにでる。死人が上がらないときは、きまった場所で水施餓鬼をおこない、しろもめんを1反、長く浜辺から海に引いて、親類・友人たちがこれを陸のほうへあげる。これにつかまってあがれという意味だという。
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1975年 熊本県
船で旅をしていたところ、夜になり、岸がどこか分からない。すると、彼方に火が見えたので、それを目印に進むと村に着いた。誰の火かと尋ねると、誰がつけたものでもなく、人の火ではないことが分かった。そこで、その国を火国と名付けた。
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カコウ,シンミョウ
1934年 長崎県
元亀元年、夜中暴風雨が襲来し、河は氾濫し、田も水没したが、水の上に、点々と火光が現れ、翌日稲は助かっていた。人々は神明の御加護によるとして鎮祭した。
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オリイバアサン,ウバガミ,ムラサキノヒ
1929年 北海道
折居婆さんは江差に住んでいた。毎朝神を拝み、天候を村人に教えていた。これが当たるので、人々は婆さんを神として敬うようになった。鰊が不漁になった時、夜に婆さんが紫の火を見た。そこで神に告げられたように瓶の水を注いで合掌すると、一斉に鰊の大群が押し寄せた。人々にこれを知らせた婆さんは姿を消し、姥神として祭られるようになった。
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アオイヒ,ボウレイ
1929年 鹿児島県
ある夏の真夜中、港に泊まっていた漁船の所に、丘の方から青い火がちらちら輝いて舟に近づいて来た。船頭が目を凝らして見ると白骨の岩窟から亡霊が四五人歩いて来るので恐ろしくなって船室に逃げ込んだ。その姿は舟上で消えてしまった。もしかすると内地から来た人の亡魂が故郷恋しさに船で帰るのではないか。
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スイシニン
1933年 佐賀県
七ツ釜村ののろ松は、火船(漁を指揮する船)が沖に出ていないのに漁に出た。ところが、沖合で火船がしきりに合図をしていたので、自分たちの火船と思って網を入れると、まず水死人がかかり、その後は大漁となった。水死人が身柄を引き取ってもらいたくて灯を点して合図し、引き上げてくれたお礼に魚を授けたくれたのだと人々は言った。
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アジシマノオオニュウドウ
1956年 宮城県
網地浜地区では,漁があると初物を種ヶ崎の神社に奉献する習慣があった。しかし明治の中頃この部落にいた四郎右衛門という鰹船の船頭はとても吝嗇で,獲ってきた鰹を神前に供えず,申し訳程度に社前の海に投げては後でそれを拾って帰るということをしていた。ある夜遅く,眠っているところを雨戸の外から呼び起こすものがあるので出てみると,入り口に大入道が立っておりいきなり四郎右衛門の手をとって外に引き出そうとした。柱に掴まって抵抗すると,敷居ごとミリミリと壊れかけた。大入道は「行かぬなら馬を連れていくぞ」といって厩舎の方に行き,馬も入道もそれきり姿を消した。
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カガヤクモノ
1939年 島根県
日本海が荒れて漁船が方角を見失った時、原山の頂に輝くものを見た。その光を目当てにして、船は帰りついたという。そのため、原山には、命が助かった漁師がよくお礼参りに訪れたという。
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ヒノタマ
1999年 宮崎県
1918年の夏のこと。大変な旱魃でみな困っていた。ある晩9時くらいのこと。山がパーッと明るくなったと思うと、お盆程度の大きさのオレンジ色の火の玉が現れ、真っ赤な火の粉を撒き散らしながら西へと飛んでいった。この火の玉は自分の田に水盗みをしていた男を脅かし、雲雀山地区を一周して熊野神社のごまさんの森に消えた。集落中の人がこの火の玉を目撃し、大評判になった。それから数日後、恵みの雨が降り、田植えも無事行われた。
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タクラウビ
1981年 広島県
曙のころ、波が赤くなり、火のようなものが見える。土民はそれをたくらふびという。雨の夜に出てきて波の上に燃える火もたくらうびというが、前のと別である。
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ウトジングウ
1992年 宮崎県
沖で暴風に遭い、気力が滅入って諦めかけたとき、古風な神様が晴れ晴れしいお姿で頭上を通り過ぎた。それで我に返り、仲間を励まして船を神様が去った方角へ漕ぎ進め、帰港することができた。
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トイシジンジャ
1928年 長崎県
大永年間のこと、船津あたりの深い山藪の中から、不思議な光が闇の中に光り輝くことがあった。里人はこれを大蛇か魔物と思い、誰も近づかなかった。ある時、漁夫が難破して海を漂っていたところ、遠いかなたに光を見つけ、それをたよりに陸地まで泳ぎ着いた。夜が明けて光の正体を調べに行くと、そこには軽石と古木があったので、里人はこの軽石と古木を神木として祠を立てたといわれている。
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クロフネ
1931年 宮城県
ずっと昔のある日、置きから黒塗りの船がやってきた。大勢の人がこの黒船に乗ってきて賑やかだったが、一夜たつとだれもおらず、1体の御神像だけがあったので、陰暦6月15日に祭りをすることにした。
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シバマツリ,シバフネ
1975年 山形県
出羽国大沼村で毎年4月8日に芝祭がある。この地にある大きな池に向かって山伏が祈祷すると、近くの芝が4,5尺裂けて池に浮かんで漂流する。これを芝舟という。暫くするとこの芝は元の所に漂い帰って、そこに元のように付く。
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