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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

オオカミ
1931年 石川県
吉崎屋甚左衛門という酒造家の蔵男が夜の四つ頃から山城温泉に行こうとしたとき、途中にある藪のあたりで大きなオオカミが2匹、はいつくばって睨んでいた。蔵男は老人から聞いていたとおり煙草を吸いながら2匹の間を通ったが危害を加える様子もなく、蔵男の前後をはさんで送ったという。

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キツネ
1970年 滋賀県
シュウロボウキ屋が夜明け前に塩津の町から峠を越えて歩いていると、狐が寝ていたので箒で小突いてからかった。箒屋が帰り道、峠に差し掛かると真っ暗になってしまい、困っていると火が見える。近づくと大きな宿屋で、泊まることにして飯を食べて湯に浸かった。そのとき通りがかりの人から「何してるんだ」と声がかかり、気がついてみるとノツボに入れられていて、ご馳走は縁のうんこだった。
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キツネ
1956年 宮城県
気仙沼出身の実業家三田某氏の実見談。明治40(1907)年頃の7月5日午前4時頃,三田青年が峠で一休みしていると,橋向うに50がらみの男が一人,草叢に座って酒盃の献酬をしているような格好である。その時顔の右半分に軽い痙攣を感じ,その方に目を向けると杉の木の下に赭毛の大狐がいて,親爺の方に尻と顔を向けている。太い尾を水平に伸ばし,その先をくるくると小さい輪を描くように回しており,まるで尾の先で人間を操縦しているかのようであった。三田氏が石を投げつけると,狐は茂みの中に逃げてしまったが,その時親爺もその方向に引かれるようにうつぶせに倒れた。親爺は正気付くと今いる場所も日時もわかっていなかった。親爺は「自分は高田の先の大船渡の者で,二日前の夕刻,塩鮭を土産に大槌の親戚の家に出かけてきたのだ」といってそこら辺を探し回ったが見つからない。「自分は今まで確かにその婚礼の席で挨拶をしたりしていたのだが」と不思議そうであった。
類似事例

キツネ
1970年 福島県
麹屋のおとっつあまが山で狐にあい、おれは白河の石地蔵だといって、袋をかぶって狐からは石地蔵に見えるように化けた。麹屋は狐をおいらんに化けさせて吉原へ入れた。狐は飲んだり食ったりしたため、お客様の所で狐になって寝ていた。狐は殺されそうになって逃げて来た。そして、白河の石地蔵のところへ来て、おれをばかにしてといってゆすぐったが、あまりゆすぐったから石地蔵様の下になって死んでしまった。そして、人をばかにする狐がいなくなった。
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タヌキ
1937年 大阪府
酒屋の酒蔵から不審な物音が聞こえるので、蔵人が確かめに行くと、途端に音が止む。そこから離れるとまた音が聞こえ、見回りに行くと止む。この狸の悪戯には、蔵人も相当悩まされたという。
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テング
1940年 岩手県
山から天狗が通ってくる酒屋があった。姿は見えないが、通いに来たときには必ず大風が吹き、なにやらただならぬ空気が流れる。酒屋の主人は天狗が通い来てもべつに商売に支障はなく、かえって火の用心がよくなったとさえ言っている。
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オオカミ
1977年 和歌山県
白川氏の父・小四郎氏が近露に行く途中でオオカミが現れて飛びかかろうとした。小四郎氏が「和田の氏子を知らんのか」と言うと、オオカミは身なりをなおしてくれた。氏は礼を言って戻ってきたという。
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オオカミ,オオカミサン
1983年 香川県
海の神様として信仰される三崎神社と高屋の稲積社との間を、オオカミサンが神さんの使いとして走る。そのお姿を見てはいけない。轟くような声が聞こえるという。一匹オオカミは神さんの使いで、群がって来るのは危害を加えるから用心しなくてはならないという。
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タヌキ
1973年 鳥取県
吉川集落の奥山で、木挽きが大勢で小屋掛けして山仕事をしていたら、夜、小屋の上から女が覗いた。作州から来た木挽きが不審に思ってヨキを持って寝たら、次の夜、女が入ってきて1人1人顔を見ていく。一番奥に寝ていた作州の木挽きがヨキで斬りつけたら、跳んで逃げていった。仲間はみな、舌を抜かれて死んでいた。吉川の村人総出で血の跡をつけたらエナミ谷の岩穴に続いており、その穴をくすべたら、狸の毛の白くなったのが出てきた。その狸が人を殺していた。
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オオヒラノイッポンアシ,ヤマオトコ,シラヒゲドウジ
1991年 静岡県
角右衛門と助右衛門が山奥で「逃げよ逃げよ」と声を聞いた。見ると白髯の大男が樅の木の枝で煙草を吸っている。山男の白髯童子だ、今の声は産土神だ、と思って逃げた。3日後、角右衛門は味噌作りの最中声をかけられ、表を見ると脛から上が見えないほどの大男が見えた。気になって助右衛門を訪ねたら寝込んでいた。助右衛門はまもなく死んだ。この山男は大平の一本足ともよばれている。
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オオムジナ
1956年 宮城県
文化年間、加美郡宮崎村地方に、福原縫殿という狩の達人がいた。秘蔵のオキ笛を持ってあるとき山奥に入った。夕方になって獣寄せの笛を吹いていると、朝別れたはずの妻が大木に寄りかかっているのが見え、不審に思い仕留めた。しかししとめたあとも妻の姿のままであったので不安になって家に帰ると妻は無事だった。下僕に探しにいかせると、それは年を経た大狢であり、その物凄い形相に村人は皆驚いたという。
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ヤマノジサン
1986年 愛媛県
夜専門の猟師が火にあたっていると猟犬が身体を水にぬらして何度も薪を消してしまう。猟師は怒って犬を殺す。すると突然髭をボウボウに生やしたおじいさんがあらわれて、火にあたり出した。猟師はお爺さんが怖くてたまらずにいたが、じいさんが眠り始めたので一生のうちに1、2度しか使えない八幡大菩薩に関係のある玉で鉄砲を打った。じいさんは谷底へころげ落ち、誰かがすがりついて泣いているのがわかった。猟師は逃げ出し、1年ほど経った後その場所へ行ってみると白骨になっていた。これが山のじいさんではないかという。
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クギョウニバケタムジナ
1956年 宮城県
百五,六十年程前の話。地方巡検にきて泊まった公卿が余りに魚類を食べるので家人が魔性のものかと怪しみ,風呂に入れてみた。節穴から覗くと大きな狢が一匹風呂桶の縁に立ち,尻尾を湯の中に入れたり出したりしていたので,家人は相談の上鉄砲でこれを射殺した。家人が戸を開けて中に入るとやはり公卿の姿だったので驚いたが,故老の言葉に従って翌日朝日に照らしてみると,大狢の姿に還った。この古狢は京都のある寺に棲んでいたのが奥州に下ってきたのだと言う者もいる。畠山家と階上村の近藤家には,お公卿様が書き与えられたという護符の掛軸がしまってあるといわれる。
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テング
1983年 東京都
炭焼に行って、おじいさんが小屋に泊まっていると、天狗がやってきて、萱葺きの屋根に手を突込んで驚かそうとした。しかし、鮭のしょっぱいやつがあったので止めた。
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オオカミ
1989年 三重県
おくりオオカミは山の中を通ると家まで送ってくれる。人は家につくと塩を上げたりした。わらじを脱いで歩かないと、後ろからわらじを踏んで倒し、その人の上を飛び越えて人を食べたといわれる。
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オニビ,アシオト,ハナシゴエ,ダイオンキョウ
1973年 愛知県
尾張高野山岩屋山奥之院は、今昔を問わず修行道場として多くの人が来る。行者はいずれも三日ないし七日間断食又は火のもの断ちして、毎夜十二時から一時にかけて樹木の生い茂る真っ暗がりの堂外の諸仏を巡拝するのだが、その時、大牛が道に横たわり前進を妨げたり、幾十もの鬼火が現れたりして行の邪魔をする。また、数十人の足音や話し声が聞こえたり、屋根に大石が落ちるような大音響などがして、修行の途中で逃げる者もいる。
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キツネ
1976年 鳥取県
鳥取の城にすむ桂蔵坊という狐は足が速く殿様が重宝していた。あるとき桂蔵坊が江戸へ密命をいいつかって播磨国にさしかかったとき、百姓が狐のワナに焼きネズミをしかけていた。その場はがまんしたが、帰り道でネズミに手をかけ、ワナにかかってしまった。
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ドンコ
1984年 愛媛県
底なし沼ドンコが池には大きなドンコがいた。ある日、背中を出して休んでいたのを、男が捕らえて峠の道を歩いていると、人の気配はないのに人の声がする。聞くと「ドンコさん、ドンコさん、どこい行くんぞな」と言う。すると背中のドンコが「余戸割木で背焙りに行くのよ」と答えた。男は驚いてドンコを放り投げて逃げ帰った。
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オモイ
1973年 山梨県
精進の大和田山にはおもいという化物が住んでいた。何でも人の思うことは言い当てるので恐れられていた。ある時樵夫が木を切っているとおもいが現れ、思うことを次々と言い当てた。男はどうにもならぬので木割りの仕事を続けていると、おもいは取って食おうと近付いた。その時樵夫の鉞が木の瘤に当り、それが砕けて魔物の目にぶつかり目をつぶした。魔物は「思うことよりも思わぬことのほうが怖い」といって逃げて行った。
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バケネコ
1984年 山梨県
左甚五郎が山崎新田を通ったとき、苦しんでいる女がいたので背負ってやったら、それは石地蔵だった。人家にたどり着いたら、その家の婆が亡くなっていて、爺が寺に知らせに行く間留守番をした。火を絶やすなと言われたが、うっかり眠って火を絶やしたら、死んだお婆さんが立って出て行こうとしていた。甚五郎とお婆さんが揉み合いになったところへお爺さんが帰ってきて、屋根に石を投げたらお婆さんは倒れた。火を絶やしたので古寺の猫が来て、屋根の上を歩いて死体を動かしたのだという。
類似事例

オオキナオバケ
1966年 香川県
庄屋の有馬衛門三郎が夜に村内を見回っていると、山道で大きな化物と出会った。腰の刀に手をかけると鍔の鶏の彫り物が鳴いたので、お化けは朝が来たのかと思って退散した。
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