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怪異・妖怪伝承データベース
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検索対象事例

カンノムシノマジナイ
1964年 福島県
田という字を一二度子どものてのひらに描いて、「あるだけのむしをはらいたまえ、あぶらうんけんそわか」と口の中だけで唱え、ふっとふく。虫が白い煙か糸のようになって指の先から出て行くのが見えるという。子どもは催眠術にかかったようになり、「見えた見えた」という。

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(ゾクシン),オニ
1935年 兵庫県
小児の癇には、掌に「鬼」の字を3度墨書きして、その掌を握らせながら、「アブラウンケンソワカ」と3遍唱える。
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カンノムシ
2001年 青森県
子供のカンのムシが起きたときは、ベットウが小さい茶碗の中にまじないの字を書き、それにお湯を入れて飲ませると字は消え、ムシは治る。
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イタチ
1974年
鼬の目をつぶさないように取り出して陰干しし、人の目にとげが刺さった時、その陰干しを水にひたして、その水で目を洗い、陰干しを刻んで目に付けると、とげが自然と抜け出るという。
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イクジノジュホウ,(ゾクシン)
1968年 愛媛県
夜、乳幼児を連れ出すときは、イキアイに会わないように「インノコ(犬の子)、インノコ」と唱えながら額の生え際あたりに墨をつけてから、出るという。また、夜泣きをするときは鶏の絵を書いて尾薬師様に願掛けをするか、「あなたのお足を洗ってあげますから、あなたが泣いて赤ちゃんの泣かんようにしてください」とお荒神さまに祈って塩を供えると治るという。
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ウブ
1973年 愛媛県
小児などが失神状態になることを「うぶがぬける」という。精気魂魄が肉体から遊離した状態と思われている。そうなると「うぶいれ」をする。子供を臼の中に入れて呪文を唱えながらしゃくしで招くなどする。
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ニンジンノムシ,(ゾクシン)
1936年 兵庫県
灸を据えるとき、「にんじんそこのけ」で始まる歌を専攻に火をつけ、灸を据える上を回しながら3回唱える。人の体には「にんじんの虫」がいて、その上に灸を据えても効かないからであるという。
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ドウサキ
1975年 埼玉県
昭和49年頃の4月19日に、4つぐらいの子供が憑きものにつかれ、夜になると暴れ出した。子供の肌着を洗って干したら、1寸5分ぐらいの動物の足跡がついていた。これはどうさきの足跡だと判明し、どうさきの呪をして洗うと足跡は落ち、子供はよくなった。このどうさきは茨城県から来たそうである。
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ダイジャ
1943年 愛媛県
子供が打ち身をしたときは、「猿沢の池の大蛇が焼け死んだ アビラオンケンソワカソワカ」と唱え、指で唾を3回塗ってやる。また、のどに魚骨を差した時は「センタイソコの鯛の骨 アビラウンケンソワカソワカ」と唱える。
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キツネ,キツネビ
1979年 山梨県
子供が夜遅くまで隠れんぼをしており、親が捜しに行って呼ぶと、下の方で返事をするので行ってみるが、次は上の方で返事をする。そうしているうちに夜が明けた。子供はすぐそばにいてじっとしていたという。捜しに行った親がキツネに化かされたのである。
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イヌ
1989年 群馬県
子供が輪になって唱え言をすると、真ん中の子供が異常な行動を取り、あたりを飛び歩く。これを俗に「のった」という。元に戻すのは大変で、押さえつけて「犬」の字を書き、背中を叩いた。なかなか戻らないので、子供はこの遊びをしないようにと止められたという。
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バケモノ
1937年 福井県
おばさんが帰り道に、木の下にいる娘を見つけた。おやすみなさいと挨拶をすると、大きな声を出して娘がだんだん大きくなった。これば化物だと思って、念仏を唱えるとその娘は消えていなくなった。
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(ゾクシン)
1984年 新潟県
子どもの疳の虫を治すためのまじない。鍋を火でアカめて(熱して)頭の上にかぶせるようにして当てたり、古い井戸に生えるイドグサのしぼり汁を飲ませる。
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ガゴメン,メン
1921年 鹿児島県
子供同士がおどかし会うときに両手を使って鬼面のような面相をして「がご面」が来たという。寝つきの悪い夜には添い寝の母にご面が噛みに来るから早く寝よといわれた。鹿児島では一見恐怖を生ずるような面相をした妖怪の類をすべて面という。漠然と子供をおどす時には「面どん」が来るという。
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キツネ
1955年 山形県
子どもの夜鳴きは狐が尾を振るため起こる。キツネナガシという。拝んでもらった紙に歌を書き、子どもに貼る、または藁ぶち石に縄を結び、家の周りをまわるとよい。
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(ゾクシン)
1957年 山梨県
眼病、感冒、歯、いぼ、痘瘡、漆のかぶれなどに関する俗信。はやり目になると「はやり目大売出し」と書いて電柱にはりつけておくと一番はじめに読んだものに感染し、読んだものがあれば治る。抜歯したとき「鬼の歯と取り替えてくれ」という、など。
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ダイジャ
1986年 愛知県
両親と娘三人暮らしの家に、娘のところに通う若者が現れた。どことなく魔物のような若者を怪しんだ母親が、娘の部屋に訪ねてきた若者に湯茶を出した際に針と長い糸を隠し持って、袴に深く針を縫い込んで縛ってしまった。苦痛の色を露わにした若者は、消えるように立ち去った。翌日の朝、両親が親類と一緒に糸を辿っていくと、大昔に造られた池に着いた。そこでは大蛇が針と糸を縫いつけられて苦しんでいたが、やがて息絶えた。娘はやがて子を産んだがその子の周りを小さな蛇がたくさん這っていた。娘と子を菖蒲湯に入れ家の周りにも菖蒲を並べると蛇は消え娘もすこやかになった。
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オウセイチュウ
1977年 京都府
元禄16年正月、京師の工人の息子が急に発熱し、数日して立ち直ったものの、腹の中から物を言う声がする。薬や祈祷をしてもまったく効果がなかった。その後、医者の菅玄際が様々な書物からこの病は応声虫の仕業と見立てた。そこで雷丸の入った薬湯を飲ませようとしたところ、腹の声は大いに拒んでいたが、飲んだ次の日は声がやや涸れた。そしてさらに飲ませると声は絶えた。便所に行くと肛門から虫が下った。形はトカゲのようで、額に小さい角があり、親は殺した。息子は6月末に本復したという。
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ガゴドン
1921年 鹿児島県
子供をおどかすのに、両手の小指で口を左右に広げ、両の親指を耳朶の下辺りにあて、両の食指で両目の下睫を下げて「ガゴドンのソラ」という。さびしい場所を通行する時にもこの語を唱えて走り出す。ガゴとは河童(ガワッパ)と信じている。
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(ゾクシン)
1982年 新潟県
眼にゴミが入ったときの呪的療法。眼をあけてツバキを3回する。「俺の眼にはなんでもない。鳥の目にはゴミ一杯。仏様のクマンザレで掻き出しておくれ」と唱えながら目を拭くと出る、など。
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ムシオクリ
1956年 宮城県
旧六月二十日の虫送りの時、米を紙に包んだものを笹に吊り下げる。これを子供らが「虫送り、虫送り」と唱えながら川に流す。その帰り道に後ろを振り向くと虫が戻ってくるという。また、午後に虫送りをするとやはり虫が戻ってくるので、午前中に川に流すという。
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